咲-Saki-第1話『出会い』に出てきた麻雀用語の解説

麻雀の流れややり方を説明したので、第2話が放送される前に第1話で飛び出した麻雀用語の説明をします

番組開始5分9秒

京太郎『25000点持ちの30000点返し順位点はなし

25000点持ちの30000点返し
通常麻雀は一人25000点からスタートすることが多い。
しかし、ゲーム終了時の点数精算時は30000点がプラスマイナスゼロ。
すなわち、ゲーム開始時は全員が『原点ー5000点』からスタートする。
順位点はなし
一般的にウマとオカと呼ばれる順位点があるが、25000点の30000点返しでわざわざオカを順位点と言うことはないので、この場合はウマのことであると考えるのが妥当。
と思ったら、原作『咲-Saki-』第1巻では、ちゃんと『ウマはなし』と京太郎が言っていた。
よって、これはウマのことであると判断。
ウマとはゲーム終了時にTOPに与えられる特別加算で、一般的な加点は
1位+10
2位+5
3位−5
4位ー10
というのが多い。
京太郎が言ったのは、『今回はこのルールは無しで』という意味。
なお、これ以外に原点返しがあるなら1位には自動的にオカが付く。


番組開始7分56秒

竹井久『タンピンサンショク、最低でも7700点か』

タンピンサンショク
麻雀の役名称を略してくっつけたもの。
断么九(タンヤオチュウ)、平和(ピンフ)、三色同順(サンショクドウジュン)の3つをくっつけたもの。
竹井が咲の手牌を見た時点では門前だったので、サンショクは二飜役、残り2つがそれぞれ一飜で合計四飜。
門前ロンのピンフ絡みは30符固定なので『30×2×2×2×2×2×2×4=7680⇒7700点』。
これが最低の点数になるので、竹井は『最低でも7700点か』と言った。


番組開始15分6秒

竹井久『今回は東風戦赤4枚ね』

これは優希が本編でも解説しています。
東風戦
麻雀は4人が一通り親をこなした状態を1周として4週で1ゲームだが、時間の都合で2周で終わりにするのが現在の麻雀の1ゲームの主流。
これがいわゆる『半荘(ハンチャン)戦』と呼ばれるもので、東風戦はさらに短くして1周しかやらない短期決戦のゲーム方式。
ゲームセンターのNET麻雀では主流の方式。
なお、本来の4周で1ゲームのことを『全荘(ゼンチャン)』または『一荘(イッチャン)』と呼びます。
赤4枚
は各4枚ずつ合計12枚あるが、このうち4枚だけをに交換すること。
この4枚の赤い牌は、ドラの表示に関わらず、組み込むだけでドラとして扱われる。
インフレが高くなりギャンブル性が濃くなるので、プロの公式戦などではまず見かけない。
ましてや、女子高生がやる競技麻雀では普通は使いませんね。


番組開始17分33秒

優希『ドーン、リーチ、一発、ツモ、ドラ3、親っぱね

親っぱね
親の跳満のことで、得点は18000点。
今回は優希のツモあがりなので、他の3人から6000点ずつもらっている。


番組開始18分32秒

咲『タンピンドラドラ、ピンピンロクです』

ピンピンロク
11600点のこと。
親で30符4飜だとこの点数になる。
一人の芸人のことを『ピン芸人』、サイコロで1の目のぞろ目を『ピンゾロ』と呼ぶように、世間では"1"のことを『ピン』と呼ぶことがある。
そこから11600点のことを『ピン、ピン、ロク』などと呼ぶようになった。
ちなみに7700点は『チッチ』、3900点は『ザンク』、2600点は『ニンロク』、1300点は『イチサン』などと呼びます。


番組開始18分40秒

まこ『メンホン、ツモ、チュン、ドラ1、3000、6000の一本付けじゃ』

メンホン
ポン・チー・大明槓せずに、自分の手の内だけで手牌を作ることを門前(メンゼン)というが、その門前状態のままで作った混一色のことを『メンホン』と呼ぶ。
『門前(メンゼン)で作った混一色(ホンイツ)だからメンホン』という按配である。
メンホンは三飜役で、晒すと一飜さがり二飜になる。
なお晒した場合の混一色は『ホンイツ』と呼ぶのが一般的。
一本付け
まこがあがる前に親である咲に11600点を振り込んでいたために、この局でまこがあがったときは咲の連荘だった。
そのため咲は場に100点棒を一本置いている。
この100点棒はあがった人に対して、一本につき300点の加点を意味するため、『一本付け』とは『この100点棒が一本場に出ているから、300点プラスだ』という意味。
まこがあがったのは子の跳満で12000点だが、この一本付けのため12300となり、親である咲が6100点、残りのふたりが3100点をまこに払うことになる。


番組開始19分36秒

竹井久『山越しの赤ウーピンをスルー?!』

山越し
文章で書くには、説明がちょっと難しいのだが、これは麻雀の禁則禁止事項『フリテン』に関係する。
麻雀にはあがってはいけない牌というのがあり、それであがってしまうとチョンボになり、罰符(いわゆる罰金みたいなもの)を支払わないといけない。
このフリテンというのもそのうちのひとつ。
フリテン状態にはいろいろ種類があるので、詳細は麻雀説明ルールの日記でいずれすることにして、今回はこの場面における『山越し』と『フリテン』の関係を。
今回のゲームは咲を基準とした場合、『咲⇒和⇒優希⇒まこ⇒咲⇒・・・』という順番で牌を取ったり捨てたりしているわけだが、咲が捨てた後に再び咲が取って捨てるまで、誰かが捨てた牌で他の人からあがってはいけないのである。
今回は優希がを捨てた段階で、咲がそれを見逃したことから、咲自身の順番が通り過ぎるまで他の人からに上がりを宣言することは出来ないのである。
つまり、今回のケースでは、仮にまこがをその後に捨てた場合、それであがってはいけないのである。
これがフリテンというチョンボ
しかし、和のに対してはロンが出来るのである。
なぜかと言うと、和の順番の前に咲に順番が回っているからである。
つまり『山を越えた』からである。
これが『山越し』という意味。
つまり、京太郎と部長は『山を越えて、優希が捨てたのと同じ牌でもあがれるようになったのに、あがらないとは・・・』ということに驚いたのである。


番組開始19分57秒

竹井久『トップになってオカがついてしまう。』

オカ
原点返しがある得点設定の場合、トップに与えられる順位点の一つ。
今回麻雀部がやったルールは25000点の30000点返しなので、プラスマイナスゼロの場合、持ち点は30000点で4人合計は12万点となるが、スタート時にすでに一人当たり25000点しかないので、合計で20000点が最初から存在しないことになる。
つまり、全員がプラスマイナスゼロになることは不可能である。
この差分の20000点がゲーム終了後トップになった人に与えられるというのが『オカ』である。
つまり、今回のシーンで咲が優希からであがった場合は、29700点になり五捨六入で30000点でプラスマイナスゼロになるはずが、トップの優希がまくられ2位に転落して咲がトップになるため、このオカの分20000点が自動的にプラスされる。
そうなると咲は49700点になり『+20』になってしまうのだ。
咲はそれがわかっていたから、優希のであがらずに見逃したのである。