咲-Saki- アニメ化記念で麻雀をやってみるかい?

4月からスタートする、HYPER女子高生麻雀『咲-Saki』のアニメ放送開始記念として(笑)、物語の麻雀を実際に考えてみるコーナー。
意外そうなのだが、麻雀を知らずにこのマンガ読んでいる方も結構多いとの事。
そこで、咲-Saki-』アニメ化記念、麻雀ってどんな遊び?なるものを実施してみようかと・・。
つまりは

咲-Saki-』のワンシーンを取り上げて、これは一体どういうことなのかを、麻雀を知らない人にも分かってもらおうという趣旨。

ということで、まずは咲が行った『リンシャンツモ』の時の手牌が、70符2飜にどうしてなるか検証します。

これは、マンガで実際に咲が上がった時の手牌。
役は書いてあるとおり『嶺上開花(リンシャンカイホウ)』と『門前清自摸和(メンゼンチンツモ)』。
けっして『リンシャンツモ』が役ではなく、二つの役を一緒に言っただけ。
なお、役の場合は『自摸和』になるので、『自摸』ではない。
この『自摸和』『自摸』の違いはいずれ。
それで、咲が上がった時の組み合わせを分解で書くとこうなる。

まずは麻雀の基本上がり組み合わせについて。
麻雀は13枚の牌を手元において、14枚目の牌を取って交換して捨てるあそび。
その14枚目の牌と、手持ちの13枚の牌を取り替えて、上がりの形にしていくのだが、基本的な組み合わせは必ず

3枚組+3枚組+3枚組+3枚組+2枚組=14枚

という形にする。
これに則しない組み合わせ方もあるが、基本はこの組み合わせ。
2枚組みは対子という組み合わせ方で、必ず同じ種類の牌にする必要がある(通称”雀頭"とも言う)
しかし、3枚組の場合は同じ種類の牌でそろえるのもいいが、数字順で並べるのもいいことになっている。
麻雀は同じ種類の牌が必ず4枚あるが、当然数字順で並べた方が揃う確率は高くなる。
数字順でそろえる組み合わせを"順子"といい、同じ種類の牌で3枚そろえる組み合わせを"刻子"と呼びます。
また、4枚手元に来る場合がありますが、麻雀では4枚組みというもので組み入れてあがることは出来ませんので、基本は1枚捨てて3枚にするか、「カン」をして4枚持っていることを宣言し、3枚と同じ扱いにすることが出来ます。
今回、咲が行ったのは手元に「西」が4枚来て行った「暗槓」というもので、詳細は省きますが門前扱いになります。
さて、今回咲がやったのは原村和が「リーチ棒」を出したことによる、機転から来てます。
この「リーチ棒」の存在が70符2飜などというトンでも符バネを、生み出さなければいけなくなたわけですが、この「西」の「暗槓」が大きなポイント。


符というのは、上がった時点で計算の元になる基本得点です。
まず、上がったときに必ず付く『副底(フーテイ、フウテイ)』が20符つきます。
これは絶対です。
なので、麻雀の点数一覧表に20符未満がないのは、このためです。
この20符に、いろいろ符を加算しますが、あと50符くっつけなければいけません。

上がったときの手牌の組み合わせによって、絵のような符が加算されます。
ここでポイントは「西」の「槓子」の32符。
幺九牌槓子は符が非常に高く、しかも暗槓だと32符になります。
これは符の中では最高の設定です。
これを加えて

20⇒52符

さらに、9ピンの刻子が8符

52符⇒60符

あと少しです。

そして、上がり方による加点が加わります。
今回は2索の単騎待ちを自撲で持ってきたため、これで4符が付きます。

60符⇒64符

麻雀では符は10符区切りですので、60符を超えて70符までは全て「70符」になります。
これで70符の完成。
そして、『嶺上開花』と『門前清摸和』の2飜。

まず、なぜか分からないが、符に2を2回掛け算する(通称:デンデン)
70×2×2=280
280に役の飜の数の分だけ2を掛け算する。
280×2×2=1120

この1120点が一人当たりの払う点数
今回は子のツモなので、親のみさらに2倍
1120×2=2240
10以下は切り上げで
1120⇒1200、2240⇒2300

ということで、その時の面子で『親:原村和』には2300点。
『子:染谷まこ、片岡優希』の二人はそれぞれ1200点を咲に払うことになります。
この合計4700点と、原村が場に出したリーチ棒1000点の合計が、咲の獲得した点数です。


しかし、原村和がリーチ棒出して、2索の単騎待ちに切り替えて、王牌であがろうなんて、よくとっさに思いついたものだ。
そこが咲のすごいところです。

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