ライトノベル『読書の時間よ!芝村くん』

読書の時間よ、芝村くん! (一迅社文庫 に 2-2)

読書の時間よ、芝村くん! (一迅社文庫 に 2-2)

「なんなのよ! 10年ぶりの再会なのに、私のこと覚えていないですって?!」
転校初日、私こと早崎夏耶と劇的な再会をはたした幼なじみの芝村和樹は私のことをすっかり忘れてるし本当に最悪!
約束を思い出させようと和樹を追い放課後の図書室に足を踏み入れた私は、謎の文学少女「春奈」に出会う。
「読書を楽しみましょう、芝村君」って、なんでそんなに親しげなのよ! なんで私、和樹たちと一緒に本の世界にいるの? 本の中に入るなんて非常識よ!

ダブルヒロインの文学物です。
お題はシンドバドとアーサー王
両方ともメジャーな文学作品ですが、春奈は文学担当のわりに「アーサー王」を知らないのですか?
ちょっとそれは無理があるような。


ダブルヒロインですが、すでにデレに入っている状態です。
当然ながら、芝村和樹はお約束のごとく鈍感です。
続刊が出るか分からん状態なので、まぁ、ヒロイン2人が芝村和樹に気があることだけは匂わせています。
また、ダブルヒロンのうち一人は肉体派、もう一人が文系というのもお約束。

この手の文学作品を利用したラノベは結構多いが、物語の中に入り込むのは難しく、物語の世界を再現して登場人物をどうからませるのかというのも、難しい。
そのあたりは、まぁまぁうまくやってはいると思います。
しかし、どうにも全てにおいて、力不足気味な内容であることにはかわりありません。
一ひねりとは言わずに、2つか3つは捻ってほしいところです。

基礎的なところは何とかなりそうなので、続刊あるなら、多少なりとも修正して、面白くしてもらいたものです。
もう少し良くなりそうな気配はあります。
評価:★☆