『咲-Saki-』を楽しく見るために麻雀を覚えましょう・・・その7

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今回は上がりの手牌を参考にしながら、実際の点数を計算してみます。
麻雀の点数計算の流れ

符の計算⇒翻数の算出⇒基礎点数の算出⇒場の状況における各自の支払い点数の算出

この4行程からなっています。
1)符の計算
では、例題を元に符の計算をして見ましょう。
原作1巻:60〜61ページ、アニメ第1話

咲のアガリ
  (ツモ)
ご存知、70符のリンシャンツモのときです。
これの符を実際に計算して見ましょう。
副底20符
まずは基本のこれを加えます。
⇒20符
門前ロンアガリ
今回はツモアガリですので、門前ロンあがりの10符加算はありません
⇒20符
ガリの牌の組み合わせ
以下の加算があります

么九牌の暗槓子:32符

么九牌の暗刻子:8符
⇒20+32+8=60符
ガリの待ち方
単騎待ちですので2符が加算されます
⇒60+2=62符
ガリの状態
今回はツモアガリですので2符が加算されます
⇒62+2=64符


最後に符は1の位を切り上げることになってます。
よって、61符〜70符までは『70符』になります。
今回の咲のあがりは70符ということになりました

それではもう一例
原作1巻:73ページ、アニメ第2話

和のアガリ(和は親)
  (ロン)
竹井久が咲に『勝つための麻雀をしなさい』といわれて、咲がやる気になったあと、負けるものかと原村和が親のとき、優希からあがった手牌です。
これの符を実際に計算して見ましょう。
副底20符
まずは基本のこれを加えます。
⇒20符
門前ロンアガリ
今回は門前ロンあがりですので10符加算します。
⇒20+10=30符
ガリの牌の組み合わせ
今回は順子と中張牌のみの対子ですので、組み合わせによる符の加算はありません。
⇒30符
ガリの待ち方
両形の両面待ちですので符の加算はありません。
⇒30符
ガリの状態
ロンアガリですので加算はありません。
⇒30符


最後に符は1の位を切り上げることになってます。
よって、今回の和のあがりは30符ということになりました

2)翻数の算出
上記2例の翻数の算出をします。

例1:咲のアガリ
  (ツモ)
今回は嶺上開花と門前清自摸和の2つの役が付いており、ドラはありません。
嶺上開花:一翻
門前清自摸和:一翻
合計二翻となります。

例2:和のアガリ
  (ロン)
この手牌はリーチをしておらず、ロンアガリのため以下の役が付いてます。
断么九:一翻
平和:一翻
三色同順:門前のため二翻
ドラはなし。
合計四翻となります。

3)基礎点数の算出
計算した符と翻数から基礎得点の計算をします。
3-1)符に場ゾロを掛け算する。
歴史的経緯がありますが、今の麻雀では2を2回掛け算します。
通称『デンデン』『バンバン』などとも言います。

咲のアガリ:70×2×2=280
和のアガリ:30×2×2=120

3-2)算出した翻数の分だけ2を掛け算する。
次に場ゾロを掛け算した値に、翻数の分だけ2を掛け算します。

咲のアガリ二翻:280×2×2=1120
和のアガリ四翻:120×2×2×2×2=1920

これが基礎点数となります。
4)場の状況における各自の支払い点数の算出
基礎点数が算出できたら、上がったときの状況に応じて、各人の支払い点数の計算に入ります。

咲の場合
『子のツモアガリ
子のツモアガリなので、親一人と子二人分の計算をします。
子の払う分:基礎点数そのまま、10の位を切り上げする:1120⇒1200点
親の払う分:基礎点数を2倍して、10の位を切り上げする:1120×2=2240⇒2300点
これがみんなが咲に支払う点数となります。

和の場合
『親のロンアガリ
親のロンアガリなので、子一人が払う分を計算します。
支払い得点:基礎点数に2を掛け算して、さらに3を掛け算し、10の位を切り上げる:1920×2×3=11520⇒11600点
これが優希が和に払う得点となります。

親のツモアガリの場合、子のロンアガリはどうなるかということになりますが、基礎得点の計算まではみな一緒です。
以下の法則で変わります。

子のロンアガリ:基礎得点に4を掛け算して、10の位を切り上げる。
子のツモアガリ:子は基礎得点の10の位を切り上げる。親は基礎得点に2を掛け算して、10の位を切り上げる。
親のロンアガリ:基礎得点に2を掛け算して、さらに3を掛け算して、10の位を切り上げる。
親のツモアガリ:基礎得点に2を掛け算して、10の位を切り上げた点数を3人からもらう。

以上です。
これで、得点計算の説明は終わりですが、実は翻数が沢山付くとどんどん上昇していきます。
そこである程度翻数が上昇すると、定量得点で決まってくるように設定してます。
これが『満貫』と呼ばれるゾーンです。
計算して子で8000点、親で12000点を超えた時から、この『満貫』ゾーンに突入します。
30符以下は5翻以上から、40符〜60符は4翻以上から、70符以上は3翻以上からこのゾーンに入ります。
以降、5翻までが満貫、6〜7翻が跳満、8〜10翻が倍満、11〜12翻が三倍満、13翻以上が数え役満となります。
つまり翻数に関係なく5翻以上になったら、符の計算の必要はないということです。
ちなみに

満貫:親12000点、子8000点
跳満:親18000点、子12000点
倍満:親24000点、子16000点
三倍満:親36000点、子24000点
数え役満:親48000点、子32000点

となってます。
なお、一覧表というものがあり、これを参照すると早いので、それを多用する人が多いようです。

符だけ計算して、後は翻数とあがり方にあわせて得点を授受すればいいわけです。
この早見表は大抵、麻雀牌のセットに付属してますので、手元においておくといいでしょう。


これで、得点計算についての解説は終了です。
みなさんも、いろいろな局面で計算の練習をしてみるといいでしょう。


次回は麻雀でのルール編でチョンボについて解説します。