咲-Saki-では出ていない、あるいは今後も出てこないだろうと思われる麻雀ルールの解説4

一般的に採用されているにも関わらず、咲-Saki-では出番が無かったように思われるルール、もしくは今後も出番あるかなぁと思われるルールです。


その5『縛り』
麻雀にはいくつかの縛り行為が存在します。


縛りとは?
いわゆる条件付加ルールで、ある条件を満足しないと和了できないルールを『縛り』と言います。
5-1 一翻縛り
咲-Saki-でも採用されているが、一般的な麻雀でほとんどが施行しているルールとして『一翻縛り』と言うものがあります。
咲-Saki-団体戦ルール協議規定にも実はこの項目書いてあります。

ほらねw


まぁ、書いてあるのならそれはそれで良いのですが、そもそも『一翻縛りって何?』と思う人がいるかもしれません。
この一翻縛りは『和了する際に、最低役が一翻以上ないといけません』という条件項目です。
麻雀を知らない人が覚えるにあたって『マージャンの流れと役を覚えろ』と言われますが、役を覚えるのはこの一翻縛りが日本麻雀においての主流だからです。
この一翻縛りは日本国内どこに行ってもある絶対唯一のルールかもしれません。
麻雀で一翻縛りが無いということは、すなわち牌をそろえたらあがってもOKと言うことになります。
ほとんどドンジャラですよねw
日本国内では一翻縛りが無いと言うルールは、プロアマ問わず私は今まで聞いたことがありません。
かなり前(麻雀黎明期)の頃は役なし麻雀なんてのもあったようですが。


あまり一翻縛りという言葉を聴くことがありませんが、最近の日本麻雀では『和了時に役が無いとチョンボになる』ということは、麻雀やる人間はほとんど知ってますので、敢えて事前確認するまでも無いのでしょう。


ただ、同じ一翻縛りという言葉でも、ものすごく特殊なルールとして『一翻Onlyでのみ和了可能』という凄いルールがあるらしい。
ドラすら載ってはいけないのだ。
たぶん、超超超マイナーローカルルールだと思う。
ちなみに私はこんなルールでプレーしたことは無いw



5-2 二翻縛り
一翻縛りが和了時に最低一翻以上の役が必要なのに対して、二翻縛りとは和了時に最低二翻以上の役が必要と言うことになります。
連荘した時に積み棒(100点棒)を置きますが、これが5本になった時のゲームからこの二翻縛りに突入するのが一番ポピュラーな二翻縛りルールです。
咲-Saki-では5連荘したシーンが出ていないので、このルールが出てきませんでしたが、誰かが5連荘したらきっと出たかもしれません。


他に二翻縛りには最初から二翻縛り状態ルールや、積み棒4本目から突入なんてルールもあるようです。
また、前に説明した『ナシナシ』ルールの場合、この二翻縛りはナシナシに従い、確定役を二翻付けてあがらないといけません。
これ、かなりきついですよ。
ちなみに『ナシナシ』ルールの後付けナシも、そう考えると一種の縛りですよね。


なお、積み棒は子が和了すると消えますが、積み棒が消えた場合は二翻縛りも解除されます。


5-3 満貫縛り、役満縛り
名前のとおり満貫以上じゃないとあがれない条件設定、役満じゃないと上がれない条件設定。
このルール、あるらしいと言うことは効いたことはありますが、私は実際にプレーしたことはありません。
おそらくは超マイナーなローカルルールなんでしょう。


その6『平和・ツモ』
最近ですね、ここを見にこられる方々からこの話がよく出ています。
どういうことかといいますと、この2つの役は共に麻雀役ですが、実は複合するかしないかでたまに揉めます。
咲-Saki-ではこの2役は思いっきり複合してますけどね。
以前に私の学生時代はナシナシ麻雀が主流だったと書きましたが、そのルール下では、実はピンフとツモは複合しませんでした。
・符が絡まない平和
実は簡単に出きる麻雀の基本役のひとつである平和ですが、成立条件を明確に書くと成立条件は下記の4種類を満足しないといけません。

1)門前あること(ポン、チー、カンは出来ない)
2)符の付かない四面子で構成されること
3)符の付かない雀頭で構成されること
4)符の付かない待ち方であること

符のつかない四面子⇒すべて順子しかありませんね。
符の付かない雀頭⇒場風牌、自風牌三元牌以外の牌ですね。
符の付かない待ち方⇒両面待ちかシャンポン待ちですね。
ただし、シャンポン待ちの場合は明刻が完成してしまうので、必然的に両面待ちのみになります。


書き出すと複雑そうに見えますが、この4種類の条件を全部満たすことは意外と簡単で、平和が基本役に加えられるゆえんです。
さてご覧のとおり平和の場合、符が付かないことが前提なのに気がついたでしょうか?
日本麻雀ではツモアガリですと2符が付きます。
よって、符が付かない平和で符が付くツモと絡むのはおかしいということで、平和とツモは複合しないと言う考え方があります。
この考え方西日本地域には一部で根強く残っており、特に関西地区では今でも平和とツモは複合しないルール採用が多いです。
複合しないルールを採用した場合、平和とツモの関係は平和はなくなりツモのみ*1で扱うことが主流です。


逆にそれ以外の地域では、複合するルールがほとんど主流になっており、プロの団体でもほとんどが複合ルールを採用しています。
しかし複合するルール採用下でも、この符が付かない平和という概念は残っており、平和とツモは役として複合するがツモアガリのときの2符は含めないことにして20符二翻として計算するのが主流です。



今回で咲-Saki-に出ていないルールはだいたい終わったかな・・・?
次回からは、別の視点で麻雀ルールや現象を検証していくと思います。
咲-Saki-のほうも個人戦で何かあったら説明するつもりですが、早くもこの前の放送で東風戦なのに南場が存在する謎の現象が発生してます。
それについてはこちらを参照してください。

咲-Saki-第21話『追想』に出てきた麻雀用語の説明と言うより、透華の失態など

*1:符は:20+2=22⇒切り上げ30符で計算