ライトノベル『すてっち!2』

すてっち2! (HJ文庫)

すてっち2! (HJ文庫)

上野原高校の手芸部が陸上部の夏合宿に便乗する話と他数篇。


私はあとがきを最後に読むのですが、どうやら作者が相当苦労したようです。
その感じは本編でも感じられました。
全体的に文章がだらだらな感じ。
元々、ダラダラした系統の作品ですのでこれはしょうがないのですが、今回は本当にただの堕落した作品になってしまっています。
それをいい作品にするのがキャラクターの個性と扱い方じゃないかと思う。
特にこの手の作品では重要だと思うのですが、肝心のキャラキターの掛けあいというか慣れ合いがイマイチでしたね。


浅葱部長があの性格なのはもうデフォルトなので良いとして、その周りのキャラが今回は沈みがちだった。
特に霊感少女wwはイマイチ感じが薄かった。
どうも主となる手芸部のメンバーの中で、このキャラだけはまだ確立されていないようにうかがえます。
それから1巻では中々の天然ぶりを発揮して、結構良かった茜ちゃんも2巻では少しトーンダウンしたような。


キャラが確立されていないのもそうだけど、1巻同様に霊感ネタと『ちゃっきー』ネタをメインに引っ張るのはさすがにやりすぎではないかと。
まぁ、ちゃっきーはオチなので使わざるを得ないとしても、連続で使いすぎると新鮮味が失われてしまう。


浅葱部長がいい味を出してきたのだが、全体が彼女と対等に渡り合えるwwレベルに達していないので、せっかくの彼女のバカっぷりも他がついていけないという感じ。
これで物語全体のバランスが崩れてしまったかなと。
もう少し、1vs1でも良いからキャラ同士の掛けあい、とくに手芸部キャラ同士が必要なのではないかと。
それをやってから物語を広げるのも悪くないのではないかと思います。



そういえば、手芸部なのに手芸がメインの話が無いなww


たぶん、これが手芸部キャラの確立という点に絡んでいるのではないのかな。


3巻で盛り返すことを期待します。

総合評価:★★☆