フルメタル・パニック!アナザー1

フルメタル・パニック! アナザー1 (富士見ファンタジア文庫)

フルメタル・パニック! アナザー1 (富士見ファンタジア文庫)

サムライイレブンでいいじゃんw


新人作家によるフルメタルパニックのアナザーストーリー開幕。
フルメタルパニックの世界観を共有しながら、新しい主人公と脇で固めて新しいフルメタを書いています。


このシリーズ、本家を書いているのはもちろん大御所の賀東先生。
その賀東先生が監修に回り新人を鍛えながら?この作品は書かれています。
内容的に片や大御所、かたや新人。
歴然と差はありますが、それでも賀東先生の築き上げた世界観を踏襲しつつ、とても面白く書いています。
主人公は宗助とは全くタイプの素人。
そして、ヒロインはプロのAS乗り。
何というか、フルメタ世界観のボーイミーつガールという点は、宗助とかなめの時よりも明確になっているみたいです。


時代的には本家フルメタの数十年後位と推測され、マオとまさかのオノDが本家から登場しています。
マオに関しては準レギュラーっぽいですね。
そしてマオには娘がww父親は・・・と書くのも野暮か。


内容的には悪くはありません。
しかし、新人とはいえ賀東先生の監修元で書かれた文章は、やはり同氏が厳しいのか本当に上手に書かれています。
ですが、それゆえに賀東先生のイメージが文章に見受けられるような感じがしないでもありません。
つまりは新人の個性が、賀東先生に塗りこめられてしまっている感じもします。
まぁ最初はこれでいいのでしょう。
しかし、何冊も重ねていった時、今度は賀東先生作品の作品アナザーではなく、大黒尚人という作家の個性をだした、大黒版フルメタとなって読者を楽しませてくれる日が来ることを期待します。
本編の市之瀬君と一緒に頑張ってください。
その時は賀東先生は監修ではなく、観衆ということでww


評価:★★★☆