ライトノベル「蒼穹のカルマ」

蒼穹のカルマ1 (富士見ファンタジア文庫)

蒼穹のカルマ1 (富士見ファンタジア文庫)

第20回ファンタジア長編小説大賞「準入選」


蒼穹園の騎士「駆真」が繰り広げる壮絶な戦いと、度重なる障害物を乗り越える物語。
騎士として空獣と呼ばれる害獣と戦う駆真は、ある日異世界に召喚され、勇者として魔王と戦い、眠る魔人を起こし神の迷宮に挑む。
そして真の強大な敵に挑むのだ。
壮大なストーリーとありきたりな設定なのだが、駆真のこれらの行動の先にあるのは
「姪の授業参観に出席するため」
これが全てなのである。
いやぁ、とにかく姪に注ぐ愛情は異常。
親バカならぬ「叔母バカ」です。
帯に書いてあった「あなたのような人間がいるから、戦争はなくならない」というセリフは、一体なんだったの?(笑)


内容は先に書いたとおり、どこにでもある一昔前のファンタジー者と現代者をミックスしたありきたりの設定なので、特別こだわるような部分はない。
全ては「ヒロイン駆真のキャラクター」だけに尽きる作品。
とにかく、この駆真のぶっ飛びようがこの作品の全てです。
とにかくそのぶっ飛びようは
・上官に対する命令無視
・わざと敵をおびき寄せ、壊滅条件を整えさせて、徹底的に攻撃
・召喚先では魔道士を銃で脅す
・魔王の口上中に先手必勝攻撃。
・ダンジョンでは掟破りの飛んでゴールまで一直線
全ては愛する姪のため。
この性格こそがこの物語の魅力。


次回もこの駆真の暴れっぷりが楽しみです。
かなりいい作品ではないでしょうか?


評価:★★★★☆