『咲-Saki-』を楽しく見るために麻雀を覚えましょう・・・その1

さて、記念すべき第1話『出会い』が放送された『咲-Saki-』だが、このアニメはソフトな割りに、麻雀については結構解説が少ない。
某闘牌麻雀アニメでもそれなりの解説があったのだが・・・。


ということで、第1話で飛び出したいくつかの麻雀用語にチンプンカンプンだったひとにも、麻雀の基本的なところを抑えて楽しくアニメを見ましょうというのが、このシリーズの趣旨。
本当は『咲-Saki-』の第1話で飛び出した用語をいろいろ解説する予定だったのですが、その前に麻雀の流れというものを理解しないと結構意味不明な用語も多いのでそこから説明しないまずいかなと思いました。
ということなので、今回は『麻雀の基本的な進め方とルール』を説明します。
麻雀の進め方
麻雀は主に4人で遊ぶ競技です。
親である席は『東』になり、反時計回りに南⇒西⇒北という風に席の名前が決まってます。
親以外の3人は子と言います。
麻雀牌は13枚配られ、14枚目を交換しながらそろえていくあそびです。
たとえばこんな感じに

以降は14枚目となる牌を1枚取って、手持ちの13枚の中からいらないものと交換し、1枚捨てます。
これを順番に繰り返し行います。
牌を取ったり捨てたりする順番は『東⇒南⇒西⇒北⇒東⇒・・・』という順番です。


麻雀牌の種類
麻雀牌には大きく分けて4種類あります。
マンズ(萬)

一萬〜九萬までの牌が4枚づつあります。
ピンズ(筒)

一筒〜九筒までの牌が4枚づつあります。
ソウズ(索)

一索〜九索までの牌が4枚づつあります。
字牌

東南西北と白發中の7種類が4枚ずつあります。
基本はこれらの牌でゲームを行います。


麻雀牌の組み合わせ方
あがるためには組み合わせで上がれる状態にしないといけません。
麻雀は最終的には14枚の牌の組み合わせの形で、あがれるかどうか決まるゲームなのです。
特殊な組むあわせもありますが、基本はこういう組み合わせ

3枚組+3枚組+3枚組+3枚組+2枚組=14枚

これが基本形態です。
麻雀では14枚目が常に交換状態にありますが、交換を続けて上記の形になった時点で『あがれる形態』となるのです。
それでは例としてこんな手牌を参考に

これは原作第1巻P.119の原村が優希からあがった時の手牌。
これを上記の組み合わせで分解するとこうなる。

ちゃんと

3枚組+3枚組+3枚組+3枚組+2枚組=14枚

になってますよね?
今回14枚目の牌に優希が捨てた九萬が来たので、それで和は上がったわけです。


麻雀牌の組み合わせ方2
さきほどの例で2枚組み、3枚組みと出ましたが、それぞれ名称があります。
対子(トイツ)
2枚組みは対子と呼ばれる組み合わせで、必ず同じ種類の牌にしなければいけません。
順子(ジュンツ)
3枚組は同じ種類でなくとも、数字順にしてもかまいません。
この数字順で3枚組にしたものを順子と言います。
順子はマンズ同士、ピンズ同士、ソウズ同士でそれぞれ作らないといけません。
当然ながら字牌は順子はできません。
数字順で並べるので、揃う確率は同じ牌をそろえる刻子より高いのです。
刻子(コウツ)
3枚同じ種類でそろえる組み合わせは刻子と呼ばれています。
順子に比べてそろえるのが難しいですが、その分上がったときに高めになる傾向があります。


麻雀牌の組み合わせ方3 鳴き
14枚目の牌を取って捨てるのも良いですが、”鳴く”事によってそろえることもできます。
鳴くというのは、相手の捨てた牌を絡めて自分の持っている2枚と組み合わせて、3枚組みにする揃え方です。
今回は原作1巻で優希が咲から上がったときの手牌

これを参考にします。
ここでは優希はチーを2回、ポンを1回行っており、合計3つの3枚組みを鳴くことによって完成させています。
・ポン
手元に対子があり、誰かが捨てた同じ牌を『ポン』と宣言して、刻子を作ることが出来ます。
宣言した時に対象の牌を回収し、刻子を作りいらない牌を場に1枚捨てます。
上記のは優希の対面(トイメンと呼ぶ)の京太郎が捨てたを、自分が持っている2枚と組み合わせて、優希が3枚組として場に晒したものです。
ポンした刻子は、場に公開します(麻雀では晒すと言う)。
この公開した3枚は、もう捨てたり組み入れたりすることはできません。
・チー
上家(自分の前に牌を切る人のこと)が捨てた牌を組み入れて、順子を作ることが出来ます
『チー』と宣言した後、対象の牌を回収し順子を作ります。
そして、いらない牌を場に1枚捨てます。
上記の2つのチーした順子は、優希の上家である原村和からしか泣けませんので、どちらも和からないています。
最初のチーは和が捨てたをチーして、手持ちであったとを組み合わせてという順子を作ってます。
2度目のチーは和が捨てたをチーして、手持ちであったを組み合わせてという順子を作っています。
なお、チーした牌は公開しないといけません。
また公開した後は、その牌は操作できないもポンと一緒です。
・カン
4枚揃った時に宣言する鳴きですが、これは特殊なので今回は説明しません。


鳴くと手牌が早く揃うという利点があります。
しかし、鳴くことにより後述する上がり役において制限がかかりますので、一概に鳴くことが有利というわけでもありません。
また、公開してますので、相手に何をそろえているのか、どんな形であがろうとしているのか読まれやすくなるデメリットもあります。
なおかつ、公開した牌は操作が出来なくなるので、手持ちの牌が少なくなります。
相手が聴牌した時に、自分の手持ちが少なくて相手に通らない牌を持ってしまう確率もグンと上昇します。


あがり
前述の組み合わせを満足すればあがれるのかというと、麻雀ではそうとは限りません。
組み合わせを決めたときには上がりを宣言するのですが、その時自分の手に『役』がついていないとあがることは出来ません。
じつはこの『役』が麻雀の敷居を高くしているひとつの要素です。
麻雀では組み合わせを達成するだけではあがれなく、一体そこにどんな役がついているのか宣言します。
役はいろいろな種類があり、難易度に応じて得点も高くなります。
また、役には揃え方で決まる役もあれば、状況できまる役、宣言しリスクを追うことによって出来る役、偶然などが左右する役など色々な種類があります。


この『役』というのは麻雀では重要要素ですので、麻雀を覚えるにはどうしても避けて通ることは出来ません。
逆に考えると、『役』とそろえ方さえ覚えれば、麻雀は出来るのです。
ひとりでも詳しい人がいれば、あとは最低限の『役』と『麻雀の流れ方』だけでプレイが出来ます。
次回はこの麻雀の大筋の流れ方〜役について解説したいと思います。