オタク成金を読んだよ
- 作者: あかほりさとる,天野由貴
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/05/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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いままでのカレのオタク人生の自慢武勇伝。
実は私も同じ危機感を持っていたのだが、ラノベってものすごく狭い範囲でしか売れてないんですよね。
私の書いたこの日記が参考になるでしょうか?
この日記、前に読んでくれた方は覚えているでしょうか?
『ラノベ業界最大手の電撃文庫でさえ、東野圭吾の1冊より下だった』
ことを・・・。
まさに、このことを彼は言っていると思う。
私は統計的数値データを並べて云々言ってるわけだが、あかほりさとる氏はたぶん感覚で分かっていると思う。
だからこそ、危機感を持ったのではないのかな?
ちなみに、このデータはオリコンランキングに名前が載っただけの統計です。
だから
『ここに載ってない電撃作品だってあるじゃん』
『ランクに載ってない月以外でも、売れてかもしれないじゃん』
『オリコンのランキング非協力店の集計が含まれてないじゃん』
と言いたくなる人も多いかもしれない。
つまりはこれ以外にまだ電撃は売れてるはずなので、この日記で算出した部数(約100万部だった)よりも多く部数があるはずだ。
おそらくは2〜3倍は少なくともあると可能性も否定できない。
言いたいことは分かります。
でも、よく考えてください。
『それは東野圭吾も同じこと』
ということを忘れてませんか?
電撃文庫で上記のことが当てはまるなら、同じ土俵で比べている東野圭吾作品だって同じですよ?
しかも、オリコンランキング協力店には『アニメイト』『コミックとらのあな』という店舗が入ってます。
ここでならラノベは品揃えも豊富で、沢山の人がラノベを購入します。
しかし、上記2店舗で東野圭吾作品を取り扱いしてますか?
わたしは見たことありません。
明らかに集計的にはラノベが有利であると思えます。
つまり東野圭吾は『アニメイト』『コミックとらのあな』抜きで、電撃文庫全体と比較されているわけです。
さらに忘れていけないのが、これ以外にも東野圭吾はいっぱい本を刊行しています。
なので、もっと多いんですよ。
つまり、東野圭吾クラスの作家1人と、ラノベ業界全体では部数に相当な差があるのです。
その部数を複数のレーベル、さらには沢山の作家先生がしのぎを削っているのです。
余りにも差がありすぎるのです。
これが40人いるクラスのうちの、5人しか読んでないということですね。
東野圭吾は残りの35人を相手にしているのではなく、クラスの外の人間を相手にしているのです。
ラノベが残り35人を取り込んでも、まだまだということですから、いかに狭い範囲のジャンルかということです。
これをもっと広げるように作品を作ったり、新規レーベルを立ち上げるようにしたほうがいいと書いたのが、前の私の日記。
あかほりさとる氏は今アキの本でそんなことを言ったと思います。
そのほかに
業界で生き伸びていくためには、どうすればいいか。
どんなことをすればいいか。
何をつかんでおけばいいか。
作品の根幹はなにか。
いい作品とはなにか
彼の持論といわれる要素が詰まってます。
全てが正しいとは言わないが、参考にならないとは思えない。
この本、いまの若い作家志望者(特にラノベ志望)にはぜひともお奨めしておくよ。
読みものとしては、面白いと思う。
これで読んだ人が同思うかは別だけどね。
立場とかいろいろあるけど、人によってはためになるとは思います。
そうそう、なんでもプロのラノベ作家さんでも兼業は結構多いらしいね。