咲-Saki-第10話『初心者』に出てきた麻雀用語の解説

咲-Saki-第10話『初心者』に出てきた麻雀用語、および第10話であった麻雀独特の現象の解説です。


番組開始2分52秒

風越部員『清澄と鶴賀のパイフです』

パイフ
牌譜のこと。
将棋は棋譜といいますが、麻雀では牌譜といいます。
いわゆる、ゲームの記録ですね。
清澄と鶴賀は無名高校だったので、試合のビデオを風越の非レギュラー部員が見ながらてで書き起こしたものでしょうね。
ご苦労さまです。
そのおかげで、咲の不可思議な異能力に気がつくのですがw


番組開始7分23秒

福路美穂子『リーチ一発目にリャンシャンテンのからションパイの

リャンシャンテン
漢字だと『二向聴』と書きます。
麻雀であと一枚で上がれる状態を『聴牌』といいますが、あと一枚で聴牌になることを『一向聴(イーシャンテン)』といいます。
『二向聴』は『聴牌になるまで、あと2枚の牌交換が必要』ということ。
風越吉留ミハルがリーチしている時点で、『二向聴』では、勝負にならない。
たとえションパイでも、字牌の場合は当たる確率が低いので、たとえリーチ一発目の捨て牌だろうと、堂々ときることは多々あることです。


字牌というのはその特性上、3枚同じ牌にしないといけません。
ということは揃う確率が他の数字牌に比較して低くなります。
だから字牌というのは早々に切られることが多く、また待ち牌として多く利用される確率も低いのです。


ところが、そうでない可能性が出てくることがあります。
それは局がかなり進んでいる場合の字牌のションパイの場合。
先に書いたとおり字牌は使い勝手が悪いので早々に切られることが多いのですが、局が進んでいるのに1枚も切られていないというのはどういうことでしょう。
つまり、『誰かが持っている』あるいは『誰かが待っている』という可能性が一挙に高まります。
これが字牌のションパイの特徴。
局の開始から、だいたい10巡目以降の字牌のションパイは逆に『危険な牌』へと変わる物です。


今回のミハルのリーチは結構局が進んでいる状態。
しかも三元牌であるがションパイだったら、とりあえずリーチ一発目に出すような牌ではないですね。
最低1巡は様子見でしょう。
ましてや妹尾の手は『二向聴』なので、最悪降りることを前提としたうち回しも視野に入れないといけません。
そこで妹尾の手にはまったく持って絡まないが来てしまったら、ここは降りることを前提とするでしょう。
それなのにをいきなり切ってしまった妹尾は、自分の手しか見ていないということは確実で、これが初心者であるゆえん。
それなりに麻雀をやってる人ならば、あの状況でを切ることは、よほどの勝負手でもない限りはしないだろう。


番組開始11分23秒
妹尾がやってた謎の牌をいじる行為

妹尾のこのシーン。

これは初心者に薦める、牌の数の間違え防止策。
初心者ならば、恥ずかしがらずに堂々とやるべきでしょう、というよりぜひともやるべきです。


これは主として牌を多く持ったり、少なく持ってしまう行為を防止するのに役立つ、牌を正しく持っているかの確認法で、一般的に広まっている行為。
麻雀を30年やっている私でも、これはいまだにやってます。
この確認行為で多牌(牌を間違って多く持ってしまう反則行為)、少牌(牌を間違って少なく持ってしまう反則行為)の防止に役立ちます
特に多牌は発覚した時点でゲーム中止の上、罰符を払うルール採用が多いので注意すること。
この確認作業をすると、自分がちゃんと牌を正しく持っているか分かります。
やり方は下記の絵を参考に


番組開始12分09秒

染谷まこ『オヤッカブリでマイナス16000点。あのとききってりゃ8000ですんだのに。』

オヤッカブリ
子のツモあがりの場合、親は子の2倍払うことになっている。
したがって、自分が親のときはなるべく、他の人にツモあがりはしてほしくないのだ。
子がツモ上がりをして親が2倍払うときに、とくに高い手ををあがられた場合に『おやっかぶり』という言葉を使う。
まぁ、とばっちりを食らったみたいな感覚だ。
特に今回は妹尾の四暗刻のツモアガリ
まこは16000点である。
しかし、まこはが当たり牌と思って、きらなかった。
その直後に、でツモアガリされた結果がこれだ。
もし、まこがをきっていれば、四暗刻にはならず、リーチ、トイトイ、三暗刻の五飜で満貫8000点だったのだ。


所詮結果論だが、なにも麻雀というのは、他の人に点を取られたりすることがいけないわけではないいうこと。
今回のように小さい傷口で済まして、あとあとの重傷を防ぐということも考えなければいけないときもある。
だが、まこは結局傷口を広げて重傷を追ってしまったということ。
でも、わざとふりこんでも8000点だから、痛いということには変わりはないが、これは難しい選択だろうね。