ライトノベル『ブック×マーク!2』

ブック×マーク! 2 (ガガガ文庫)

ブック×マーク! 2 (ガガガ文庫)

海賊フックに妖精ティンカーベル……! 病院で暴走中の異界本を回収に向かった真たちの前に現れたのは、怪盗ブックコレクターだった! 異界本を専門に狙う彼女に翻弄され、真は本ではなく胸をつかんでしまったりとあたふた。白雪の怒声を受けつつ追いかけるものの、本の気配と共に逃げられてしまう。一方、異界本の持ち主であり、長期入院中の賀茂聡少年の境遇に幼い頃の自分の姿を重ね合わせた白雪は、聡を救おうとするのだが……。白雪をお姉様と慕う「ラノベ読み」の大友奈々も合流し、舞台は南の島へ――! さて、今回の異界本は!?

前回の時代小説とはうって変わって、今回は冒険小説。
最近このてのジャンルも多い、いわゆる『本の世界モノ』
著者本人も書いているが、『ふしぎ遊戯』『ネバーエンディングストーリー』とかありますが、ラノベの中でのこのジャンルの作品も結構多い。
やっぱり、本が好きでいっぱい読んでいる人が多いだけに、感情移入しやすいのだろう。
だけど、それをまとめる力があるかどうかは別の話。


このガガガ文庫の『ブックマーク』シリーズは、まだ2冊目ながらよくまとまっているほうだとは思う。
基本、本の世界モノなのだが、異能バトルにハーレム系萌え要素を取り入れた、いわゆる『ラノベらしい作品』
読みやすいので個人的に気に入っている。
気をつけるのは本の世界の演出に懲りすぎて、元ネタを知らない人に敬遠されること。

特に私は本をほとんど読まずに育っている*1ので、元ネタを知らないことが多々ある私にも読めるということは、素直に読みやすい作品だということ。
その点では評価できるとは思う。


物語は、1巻でも名前だけ出てきた怪盗『ブックコレクター』、白雪の妹分『大友奈々』が新登場。
キャラが増えたことにより、物語の収束度合いは大丈夫か心配したが、こちらも程度よくまとめていて無理のない展開をしている。
新キャラを適当に味付けして、物語りそのものは白雪と主人公のふれあい要素がメインだった。
前回の小平といい、主人公は確実に周りを撃沈させているようです。
はやくも小平はデレか?
評価:★★★

*1:そういう点では、この物語の主人公とにた境遇だな