ライトノベル『アスラクライン14』

次元の狭間に迷いこみ、非在化した街を彷徨い続ける智春と操緒。
“神《デウス》”の破片が降り注ぐ世界で出会った謎の少女が、彼らに告げる。
お願い、和葉を護って、と──。
一方そのころ苑宮和葉は、洛高の入学式の日を迎えていた。
行方不明の兄、智春の行方を捜そうとする和葉だが、彼女の前に現れるのは、人間離れした能力を持った怪しい上級生ばかり。
果たして和葉は智春失踪の真実に辿り着けるのか!?

和葉が主人公と思いきや?


実はこれで終わりらしい。
読んだ時にはこれから和葉ベースで物語が始まるのかと思ったので期待していたんだけど・・・。


しかも、和葉主体かと思ったら、智春と操緒の過去話を主体にした短編集みたいなもの。
案外拍子抜けしたが、内容は面白かった。
和葉の前に現れる智春とつながりのある人々が、いかに個性が強いかということですね。
最後が和葉と、和葉に憑く謎の女性だけど、あっさりネタばれされるあたりは『あれ?』と思ったが、終わりならしょうがないか。
終わり方としてはうまくまとめたのではないでy草加
そして、物語に区切りはついたようだけど、まだ何かできそうな余韻を残すあたりは商売上手ということで。

三雲先生の次回作に期待します。


総合評価:★★★