ライトノベル『試験に出る竜退治』

試験に出る竜〈ドラゴン〉退治 (スマッシュ文庫)

試験に出る竜〈ドラゴン〉退治 (スマッシュ文庫)

憧れのドラゴンスレイヤーになることを夢見て名門「聖ゲオルギオス学園」に入学した少年が美少女たちと織り成す爆笑ファンタジー

新創刊スマッシュ文庫2冊のうちの1冊


スマッシュ文庫はどうやら挿絵の多さと、ページ数を減らしてコストダウンしその分値段を抑えることで、ラノベ戦線後発の不利を回避しようとする作戦らしい。


ということで、同じ日にでたマーメイドもそうなのだがページ数が少ない。
マーメイドはその薄さゆえか、キャラクター掘り下げが足りなかったような気もするが、こちらの作品は逆の発想で短編集としたところが大きいかな。
新創刊としても短編集ならば物語の切れ目切れ目があるため、キャラの掘り下げはメインを中心にその都度行えばよい。
最初は主人公、そして3人のクラスメイトである美少女達へとつながっていく。
これは上手に構成したと思います。
ですが短編集であるため、壮大なストーリー展開は期待できるはずもなく、完全な爆笑を狙ったコメディタッチの作品となった。
ドラゴンスレイヤーを養成する学園が舞台で、それを活かしたギャグのセンスが肝となるが、そういう意味ではまだまだかな。
それとも私の爆笑センスが合わないのか?


またドラゴンも現れるのだが、短編集であるが故いとも簡単に退治(らしきもの)は終了してしまう。
そこは短編集が裏目に出た結果だろう。
最後に続刊につながるような伏線らしきものを残して終わったが、まぁこれでもいいのかなと思います。
少ないページ数で頑張りましたということです。
値段相応で挿絵が多いので、悪くはないと思います。
また、人によってはこの作品、ツボにはまって爆笑ものなのかもしれない。


総合評価:★★★