ゲームについて最近思うこと

最近のゲームやエンタメ産業は『ビジュアルがすごい』とか『絵が綺麗』とか言われてます。
まぁ、ゲームの進化もありますが、考え方の変化もあると思います。
そして、それ以上に大きいのは環境変化じゃないでしょうか?
あんなすごい絵のアニメをできるようなスペックのゲームマシン、ファミコン世代には信じられないほどの進化です。
ですが、その進化を素直に喜ぶのはどうかなということで、進化と同時にデメリットも指摘されるようになりました。
やはり、デメリットとして大きいのはビジュアル良くて当たり前の土壌の完成と、思考能力の低下でしょうね。
まず、ビジュアルがこれだけすごくなると、後続はそれを越えないといけない。
さらには、そのビジュアルがよくないと売れないという事態に陥っています。


それで、ゲームソフトの開発に無駄に負担がかかっているそうです。
友人に関係者がいますが、すべてに於いてこだわらないと今はゲームとして売れないそうですし、最初から会社の上層部にはそういった内容を求められるということ。
アイディアとかゲームセンスだけで爆発的ヒットは望めないし、出ても年間数本がいいところ。
そんな時代だそうです。
しかも、ネームバリューが高いゲームソフトメーカーはゲームを買う側から妙に高い期待をされるから、プレッシャーも大変wwなんてことを昔に聞いたような。
さらに悪いのが、そんな質の高いゲームを作り続けないといけないため、抜本的に製作費が高騰してしまったこと。
これで弱小メーカーはどんどん廃れていき、排斥されてしまった。
また、ゲームは結局売れてから資金回収ですから、最近の1本あたりの開発費高騰は、ほとんどギャンブルにも匹敵する資金。
投入発売後思った以上に売れないと、大手のゲームソフトメーカーだって危なくなります。




そうなればどうなるかというと、ビジュアル、音楽、演出にこだわり、本来のゲームについて内容を重視できなくなることになります。
悪く言えば、ありきたりの内容のゲームばかりで、他だけが妙に凝ったゲームが複数のメーカーから大量生産のごとく出てくるだけの状態。
そうなれば、何が面白いのか面白くないのか分からない。
しかし、メーカーとしてはこだわって作らなければいけない、たとえ、ゲームそのものはおろそかになっても・・・。
まぁ、フ●●通あたりにお願いしてレビュー採点を・・・・←爆弾発言のため消去ww


ですが、所詮そんなことだけにこだわれば、肥えたゲームプレイヤーに受け入れられるはずがない。
ビジュアルなどは、1回見ればOK、1回聴ければOK、演出も1回プレイできればOK。
何度も繰り返して見たり聴いたりやるものなのか?
多くてもせいぜい2回〜3回でしょう。
なんかファ●ナル・●ァン●ジーとかで、たまにド派手で長い演出の魔法が出てきますが、たぶん実際にプレイしたことある人なら分かると思うけど、1回見たら2度目からは飛ばさない?ww


さて、そうなるとどういうことになるかと言えば、長くやってもらうにはゲーム性に尽きるわけです。
そこが良くなければ、結構早いサイクルで飽きられるということでしょう。


さて、演出などのこだわりは、そのゲーム性が良くてなおあれば恩の字です。
この現象ですが実際に人に考えさせることを促すことが無くなったと思えます。
まぁ、簡単に言うと妄想ですが、最近はこの妄想することも劣っているのではないでしょうか?
なんといっても、脳内補完せずとも動く綺麗なキャラクターが多いですから。


ドラクエ1のころ見たいに、静止画のキャラがカナタナ呪文で、ちょっとした光学処理と子供だましのような効果音でゲームが作られていた時代とは違います。
PC88に代表される8bit全盛期のころのキャラドット絵でした。
アドベンチャーゲームに至ってはLINEコマンドなどを利用した線画*1でしたね。
こんな時代にプレイしていた人に至っては、ある程度妄想もたくましかったのでは?
なんといってもあのような絵や演出でことたりていたわけではないと思いますので、ここはこうなんだとか補完してやっていたり、それでも足りない人は2次創作したりww


このころにゲームをやっていた人はそろって『あのころはゲームはセンスとアイディアで勝負していた』とか『最近のゲーム制作者は発送の豊かさが足りん』とか言うらしいですね。


でも、今の業界はそんな時代にゲームをプレイした人が、作り手になって自分たちが体験できなかったゲームを作ったらこうなった。


それで、今の業界を作り上げたのではないでしょうか?
そういった人達が作ったゲームの影響で今の人が育って居るのですから、上記のことを言うのはちょっとおかしいかもしれません。
発想に乏しいのがいやなら、発想力を鍛えるような教育を社員にすればいいだけのこと。
まぁ、これも簡単ではないでしょうけど。
そうするのは先人たる人の役目です。



ということで、私が今までにやってきたゲームで、『これは良かったなぁ』と思った最後のゲームを紹介。
これ以降もゲームはやっているんですが、この作品以降面白いと思うものはなかったなぁ。

オウバードフォース

オウバードフォース

プレイステーション用です。
艦船、機動兵器、戦闘機などを駆使して行う戦闘シュミレーションですが、3D要素があり、敵の後ろ、真下、真上、正面とかから攻撃ができることと、全ユニットに方向という概念があるんですね。
そういったところを利用して闘う戦闘が良かったです。
派手な演出、派手なデモなどは無く、無駄が少なかったゲームでした。
このゲーム続編があったのですが、どうやら昨今のビジュアル重視ブームに悪影響されて、無駄な演出などが増えてしまって、せっかくのゲーム性が失われてしまいました。


今後もこういった、ゲームが出てきてくれることを願ってます。

*1:デゼニランドサラトマ、ミステリーハウスなど