ライトノベル『破小路ねるのと堕天〈だてん〉列車事件』

破小路ねるのと堕天〈だてん〉列車事件 (スマッシュ文庫 き 1-1-1)

新創刊スマッシュ文庫の第3段。
まず、スマッシュ文庫ですが、特徴としては挿絵が多いことに加え、ページ数が少ないこと。
そのため、作品は適度にまとめないといけないのがつらいところ。
この作品電車が学校に突き刺さるという破天荒な設定が謎を呼ぶ、本格的ミステリー・・・なんてことは無く。
ラノベでは一般的な非日常系不思議ファンタジーでした。

内容的には上手にまとめましたが、ページ数の薄さはやっぱり響いたのか？
途中の会話や、出てくる設定の重要部分が不足の感もあり、作品の真ん中部分が最後に収束できていないところが見受けられます。
結局、3人の推理合戦は何だったのか？
主人公の設定はいったいどういうものなのか？
最後は綺麗にまとまっただけに、途中がよくありませんね。
今後もページ数の少ない方針は変わらないでしょうが、その反動は内容の風呂敷広げ具合と収束具合に響きそうです。

これを上手にやった作品が多く出れば、低価格の路線は逆に武器になるかもしれませんが、まだ3冊ですから何とも評価はしづらいですね。
この作品については良いところも無く悪くもなくでした。

評価：★★☆

ちなみに、これが学校に突き刺さったモデルの六甲鉄道3000系。
実際のモデルは神戸電鉄の3000系ですね。

神戸電鉄3000系(Wikiより)