『鉄バカ日記』

鉄バカ日記 (メディアワークス文庫)

鉄バカ日記 (メディアワークス文庫)

ご本人も書いていますが、2人の物語はラノベだったら美少女がパートナー。
だけど、今回はメディアワークス文庫だから、むさい大人の男二人でもいいか。


本当にむさい男の暑い人情味あふれる物語です。
著者は電撃文庫で『 機械じかけの竜と偽りの王子』を書いている安彦薫氏。


釣りバカ日誌を目指したような物語ですが、その内容は鉄分濃い目です!!
あるとき現れた異母兄弟。
その年の離れた兄は立派な鉄オタです。
突然知らない異母兄が現れたことから、相続やら難やらで低気圧が到達している真っ最中の北海道への珍道中。
そして旅先でであった、美人となにやら訳あり名な雰囲気。
最後はズバット快傑・・・解決ね。
兄は鉄分濃い目の鉄オタですが、弟は一般人。
このギャップを利用した弟視点での物語り構成は中々のものです。


昔あった寅さんシリーズや、釣りバカ日誌などが好きな方には、鉄道が分からなくても味わいのある一冊となるでしょう。
鉄っちゃんには申し分のない作品。非テツでも十分楽しめると思います.
続刊期待します。


総合評価:★★★★


さて、鉄分としての著者安彦薫の印象ですが、この方紛れもないテツですね。
しかもそのテツ分要素の使い方が上手です。
どうやら、著者は旅テツ派閥のようです。
テツが書くテツ作品としては十分読み応えがあったと思います。


いずれ別項で鉄道部分に関して解説が出来ればと思います。