ライトノベル『彼女と二人で「C」体験!』

彼女と二人で「C」体験! (MF文庫J)

彼女と二人で「C」体験! (MF文庫J)

とりあえず、良くなっていることを期待してww
前回、かなりの酷評だったニートブコメシリーズ著者の新作。
タイトルで釣られる人が本当にいるか分からないが、まぁ一応は狙っているものと見える。
ほとんどの人が『C』って、あのCと思ったと思うけど。
そのだれもが思った"C言語"を主軸に進む話。


内容の前に著者石川ユウヤ氏についてですが、前回の作品では私はそこまで書きませんでしたが、私以外の人の評価はある意味すさまじいものがありました。
特にコメントに『著者は内容そのものというより、文章というものを、小説というものを見直した方がいい』という、商業作家としてどうなんだ?という評価ではじまり、終いには『担当編集はこれでOKしたのか?』とか他人を巻き込んで酷評される始末。
そのくらいひどい扱いをしているところも散見されました。
そんな前置きを書いておいて、今回の新作ですがまず一言。
凄い良くなっている
いったい何があったんだろうww
とはいえ、テンポが相変わらずだめだめというより、相変わらず独特なものだし。
キャラの掛け合いも前に比べれば良くなったが、それでも強引とか、進みが早いとかあっさりすぎるとかいろいろありましたが、前のシリーズに比べれば今回は良くできてましたね。
これならば少なくとも『文章の書き方から見直した方がいい』とか言われずには済むのではww


では、何が良くなったのかというと、基本的な筋立てができているところかな。
この著者のキャラ作りに関してはそれなり以上のものがあったのですが、それを物語の中で動かした時と、そのキャラたちが作る物語がグダグダ過ぎて『一体何なんだこれは!』という評価でした。
今回は基礎的なキャラに関しては相変わらずの良い部分があり、物語の軸がしっかりしていました。
私はC言語は素人以下ですが、著者がC言語に詳しいというのは分かりました。
そのC言語についてはよく表現されていましたし、C言語特有のフォームを上手に利用した物語のテンプレがしっかりしてました。
たぶん著者は元々C言語でなにか仕事とかしていたのではと思います。
しかし、今回はそれが役に立ったようです。
このC言語の知識のおかげで物語の骨格が出来上がり、それなりに良くなったのでは?


しかし、キャラの扱い方が相変わらず雑という印象は変わりませんね。
ここがしっかりすれば、もっと良くなるのでは?


総合評価:★★☆