『私はアニキがこんなに好きなわけじゃない・・・』

タイトルは気にしないでください。
今絶好調の『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』ですが、この作品における桐乃自身の方の気持ちはどうなのかな?
ということでいろいろ考えてみました。
なお、この日記は私個人の見解と妄想半分ですので、絶対に合っていることはありあません。
各人いろいろ考えとかあると思いますので、参考程度に。


さてこの物語ですが、すべて兄貴視点で書かれていることは読者ならばご存じとは思います。
ですので、理屈で言えば視点の大元である京介自身が嘘を言っていない限り、我々読者には実のところ京介の気持ちしか分からないということです。
あの更なる呪いをかけた黒猫とて、京介から見た黒猫の気持ちしか分かりません。
十中八九、黒猫は京介のことが好きなんだろうなとは分かっていても、京介を通してみただけのこと。
ましてや、いつもツンツンしている桐乃の気持ちはだれも分かっていなかったりしたりするのでは?
ここでは1巻〜7巻を読んだだけで、桐乃は兄貴をどう思っているのかということを勝手に時系列で書いてみたりします。


まずは私が勝手に書いたこれを

これは時系列で兄貴に対する好感度を表したものです。
桐乃の好感度は時間を追うごとに変化しているのではないかと思いますので、こんなものを書いてみました。


初期
ここは初期段階。
京介が言うには『妹からバカにされ罵られ』などとあるようです。
私には妹がいませんが、親子兄弟ってよほどのことがない限り本気で仲が悪くなることはないと思います。
基本、付かず離れずの兄妹といった、日本の典型的な兄妹の関係かな。
絶対に『お兄ちゃん、今日一緒に寝ていい?』とか『お兄ちゃんお風呂に一緒に入ろう?』ということはないでしょう*1


第1期

これは物語の始まりでもある、人生相談をした時のこと。
まず桐乃の例の趣味ですが、物語中にもあるように、誰にも言えず表に出せなかったことは、桐乃自身を精神的に追い詰めていた感じがしないでもありません。
そんな時、偶然にも父親ではなく母親でもなく兄に知られることになったことは、桐乃にとって実はものすごい幸運だった可能性があります。
少なくとも秘密を堂々といえる相手が一人いるかいないかは結構な差です。
父親は警察官で古風な考えをもつステレオタイプな人。
逆に2児の母親ですが、かなりストイックで対面を気にするような人なのではないでしょうか?
桐乃の趣味は本来成人男性向けであるのが妥当。
この両親へ理解してもらうには、絶対に無理だったと思う。
しかし年齢も近く、且つ異性である兄に知られたことは、ある意味救いだったかもしれません。
その兄は桐乃の相談に真剣に取り組んで、その系統の友人を探してくれたし、最後は父親から庇ってくれました。
ここで、桐乃の気持ちは少し晴れたと同時に、兄を信用できる頼れる人間として認識したかと思います。


第2期

ここは、2巻以降〜留学直前までの期間。
徐々に好感度が上昇しています。
この期間はコミケでの話やあやせの話。
深夜のエロゲー購入など、兄貴(一応)大活躍の期間です。
桐乃はもしかしたら兄への好感度が上昇していることを自覚していたかもしれません。


第3期

これは物語では出てこない留学期間中のこと。
桐乃の留学はなんか突然出てきたような感じもしましたが、その理由の一つの中に『兄への想いを断ち切るため』とか入っていたりしたかもしれません。
兄と距離を置くために留学したのはいいが、逆に寮ではエロゲーはできないし、回りは友達でもあるがライバルでもある環境。
しかもこの留学期間中は、桐乃にとって他の期間とただ一つ違っていることがあります。
それは全てにおいて、周りの人間が桐乃より凄い人ばかりであること。
日本にいたころは桐乃の多才ぶりは兄が認めるほどのものでしたが、ここでは桐乃はある意味一番下。
桐乃にしてみれば『自分の好きなことができない+劣等感』というのはそうとう溜まったと思います。
日本にいたころと兄のやさしさ?を思い出しながら、距離を置いたが故に逆に兄への好感度がいつの間にか上がってしまったという結果。
そし、そんな状態になっている桐乃のところに、まさかの兄貴が迎えに来るという事態が発生。
この時に桐乃は兄への依存度が、自分の中で膨らみ始めたのではないでしょうか?


第4期

これは日本に帰ってきてからの期間。
すでに好感度がかなり高めになっていた桐乃に、悪夢が襲いかかりますww
自分が日本にいない間に、兄貴の中での黒猫の存在感が大きくなっていることを察知した桐乃です。
今までの兄貴の行動で好感度が高めになっていた桐乃にとって、兄をとられる危険性を察知したのが実はこの辺からだと思います。
真奈美という強敵がいたにも関わらず、今頃になって危険を感じだしたのは、兄貴への好感度が上昇してしまっていたこと。
そしてインパクト十分な黒猫の兄貴に対するアピールと、同じ高校で同じ部活という黒猫の立ち位置。
なんか"なぁなぁ"な雰囲気関係の兄貴と真奈美よりも、黒猫の方が兄貴をもっていってしまうまさに泥棒黒猫のような感情を抱いたかと思います。
このあたりでは、兄貴の異性がらみのことに対してはけこうツッコミを入れていたりもしましたので、黒猫には危険度と嫉妬を感じていたのかもしれません。
そんな状況下ででた兄の『シスコン』発言は、桐乃を落ち着かせたと思われます。


第5期

最新刊の7巻冒頭から中盤にかけての期間。
うまく理由を付けて兄貴とデートすることに成功した桐乃ですが、ここにきてぎくしゃくします。
そのあと出た彼氏宣言。
まぁハッタリだったのですが、これで兄貴の気を引こうとやっきになっています。
ここからは7巻のネタばれになりますので詳しいことは書きませんが、疑似彼氏を家に連れてきたときの兄の反応が、桐乃が兄を再認識する結果になった感があります。


そして、兄貴編好感度は7巻終了時点で現在第6期に突入かなと思われます。
グラフを見れば分かるかなと思いますが、第6期はさらにUPしています。
さらにそのあと第7期、第8期と続くわけですがww


さて好感度上昇とは打って変わって、桐乃自身はまだ中学生なんですね。
読者の人も忘れている人も多いかと思いますがww
最近の中学生は大人っぽいところもあるなどと言われていますが、やっぱりまだまだということの方が多いです。
人生山あり谷ありと言われていますが、桐乃にはまだまだ人生先は長いでしょう。
その桐乃が大人の女性になるには、今後超えなければいけない標高の高い山が3つほどあるかと思います。
その3つが何かとは、また別の機会に書くとして、そのうちの最初の2つの山が桐乃の進む道の前にそびえたとうとしています。
この2つを桐乃は超えることができるのか?
この2つを越えて、3つ目を越えた時に桐乃はきっと素敵な大人の女性となっており、そして物語はハッピーエンドで終焉を迎えるのではないかなと思っています。







頑張れ桐乃!!
まだ負けたわけじゃないぞ

*1:当たり前かww