マンガ『牙の旅商人』

牙の旅商人 1 (ヤングガンガンコミックス)

牙の旅商人 1 (ヤングガンガンコミックス)

謎の美女武器商人ガラミィと、とある事情から彼女に拾われた少年ソーナの旅の物語。
ヤングガンガン連載中の作品で、ヤングガンガンの中ではその画力が圧倒的に抜き出ていることで知っている人も多いかな。
それだけではなく、原作があの七月氏なので、その世界観は圧倒される。


世界は現代文明が崩壊して相当先の世界の様子。
一応、旧文明の遺産として銃器類は多少残ってはいるが、文明レベルはほぼ中世レベルにまでなっているのがこの物語。
一部の人が納める王国以外の地域は、だだっ広い荒野が広がり、そこでは暴力が支配する世界。
開拓民だったソーナは、移動中に残虐集団に襲われソーナを除いて全滅。
1人荒野で生き残ったソーナは、通りかかったガラミィと出会うところからスタートする。


スタートからその圧倒的な世界観を説明しつつ、ゆっくりながらこの2人が進む道を順繰りと消化していく様子はとてもよくできている。
また、こういった世界観なのに、銃器類があるかと思えば、ゾンビを操るネクロマンサー術などもあり、いろいろが上手に融合している。
ガラミィも一癖あるような感じだし、ソーナは運命とも言える出会いをするし、行く先々では何かが起こるこの2人の進む道はこれからどうなるのか、脚本、原作の七月氏の実力は今更説明するまでもなく、マンガ担当の梟氏の画力がさらに光ってとても良い世界観と物語性を醸し出しています。
なかなかの作品だと思います。


総合評価:★★★★☆