ライトノベル『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』

完璧にタイトルだけに釣られて予約までして、店員に拷問にも近い羞恥プレイまでさせてww購入しました。
正直に言いますとタイトル負けしてます。


まぁ、今回はほとんど導入部に近い感じなのでこんなところなのかなぁと、思えばそう思えたりもします。
しかし、タイトルで過渡に期待した人にとっては(特に私ww)物足りなさを感じるのはやむをえないかと。
読了して数日たって落ち着いて考えると、この進め方はラノベでは至ってふつうなのかな。
タイトルのせいで感覚が麻痺してしまったのかもしれない。
なので、タイトルに過渡的に期待しすぎると、裏切られる可能性もありますので要注意。


で、作品としての感想ですが、タイトル負け部分を差し引けば、一定以上のレベルのラブコメになりつつある作品になるのではないかと思います。
"なりつつ"と書いたのは、この作品本当に物語の導入部っぽい感じがしてならない・・・というより、完全に導入部です。
あとがきで著者自ら語っていますが、既に続編の原稿は校了しているそうで、近いうちにお目見えになるかと思います。
内容としてはこの第1巻まるまるつかっての登場人物紹介と、その立ち位置の認識といったところでしょうか?
主人公含め、妹、そして妹のライバルに主人公のよき理解者としての相談相手。
キャラクターを適度に紹介しつつ、そのイメージを植えつける事に関しては、上手にやっています。
ここは流石にラノベでそれなりに実績のある鈴木大輔氏と思いました。


しかしながら、この作品最後の最後で、この手の系統の作品では使ってはいけない最終兵器を使ってしまいました
まるで物語の最初で今後のネタばれをしたような感じがします。
この最後の部分、ネット上でどう評価されているか分かりませんが、なにぶん本当に導入部なのでまだ分かりません。
本来ならば、この最終兵器を使う事はこの系統作品ではかなり勇気がいる事なのですが、第1巻の最後の部分とはいえ、全体のストーリー的にはまだはじまったばかりなので、ある意味この最終兵器使用は今後の物語にいい方向に向う可能性もあります。


とりあえず、この最終兵器の使用後含めて、第2巻以降の展開次第でどちらにも転ぶ要素を備えた作品かなと思います。
まず第1巻は下地つくりとしては上手に作っていましたということで、次巻以降に期待。
とりあえず『2巻以降は、この作品絶対に化けると思うんだ』と思って騙されてもいいという方は、ばくちを打つ感じでて1000円弱を投資しても、まぁいいのではないかなとは思えます。
本格的な評価は2巻以降でしょうね。
総合評価:★★★