今回の地震で改めて考えさせられる事 その1

とうとう、死者だけで5000人を超えてしまいました。
そして行方不明者がいまだに10000人近くいます。
まずは被災された方々に改めてお見舞い申し上げると同時に、亡くなられたかたがたのご冥福をお祈りいたします。


さて今回の地震ですが、地震そのものの規模とエネルギーが非常に大きい事がありました。
そしてそれが原因で起きた巨大津波
今回の被害を大きくしたのはこの2つです。
しかし、それらを経験したあとのことも大きく問題になってしまった事がいくつかあります。
津波地震に関してはテレビやラジオなどで詳細が色々出ていますので、それ以外について個人的に考えるところがあると思うところを挙げてみます。
1.原発
まずはこれです。
原子力発電所津波により機能を維持できなくなりました。
原子力発電の仕組みなどは専門の人がいますので割愛します。
今回は発電のあり方について色々考えさせられました。
個人的に発電に関しては結構知るところはありましたので、原子力発電の安全性については色々知ってはいます。
ここで言うところの安全性と安全面は似ているようで全く違うものです。
実際に現在原発はあんな事になっていますが安全性に関しては日本は世界でもTOPクラス・・・・でした。
原発の根底である原子力発電は、核分裂反応のエネルギーを自分の力でコントロールし、発電のために利用しようというものです。
発電がどういった仕組みで動いているかとかは、いつものところに格納するので割愛します。
一言で言えば原子力には大きなメリットがあった*1ので、エネルギー提供側が使いたくなるのも無理はありません。
しかし原子力最大の欠点にして死活問題ともいえるのが、その安全面でした。
正しく使わないと、今回みたいな事になるのが原子力最大のデメリットです。
ですから電力会社も何も起きないように一生懸命管理し、正しく使っていました。
この使い方と管理方法は世界も認める優秀ぶりだったのですが、結果はご覧のとおり。
人知を越えた予想外の事例により、非常に危険な状態と危険な存在になってしまいました。


すでにこんな事態になってしまったので、いまさら『何やっているんだ』と言うのも筋違いな話ではあります。
なので、まずは最悪の事態にならないように抑える事をやるしかありません。
私には何も出来ませんが、現地の人にはがんばってもらうしかありません。
では何を考えさせられたかと言うと『正常に戻ったとき電力はどうやって得るべきなのかなぁ』と言うことです。
究極は今回の事態を招いた原子力はやめることでしょう。
ですが、これはもはや簡単なことではありません。
関東の電気を供給する東京電力は新潟、福島第1、第2と3箇所で合計17基の炉があります。
対する火力は26箇所で50基以上のタービン(うちいくつかは停止中)
水力にいたっては3桁になるらしいです。
これだけの差があって、東京電力の電力割合は原子力発電が30%以上を担っています。
そして電力消費量全体も原発登場時から2倍以上に増えています。
もう原子力ナシでは、日本経済は成り立ちません。
日本で原発稼動してから約半世紀になるらしいです。
それまで維持管理の努力はたいしたものですが、今回のようなことがあると一発で崩れ去ってしまいます。
だから、原発以外の方法で長い時間をかけて取り替えていくしかないのかもしれません。
50年兼ねて30%まで依存してしまい、且つ2倍以上の消費量になってしまった東京電力の電力事情。
考え方は2つの柱になります。

電力会社の電力消費量を下げる。
原発以外の方法*2で電力を供給する。

この2つをみんなで考えるときがきたのかなぁと言うところです。
何気なく書きましたが、実際にやろうとすればこれはとても大変な事です。
やり方はと言う事もあるし、どうやればできるのかということもあるし、実際にやれるのかと言う事もありますし、やったところでお金もないだろうし、時間もかかるでしょう。


上記のことを本当にやったとしても、達成したときはきっと孫のさらに子供の世代くらいになりそうです。
ですがやるやらないを決めるのは、今なんだろうと思います。

我々は知ってか知らずか、いつの間にか原発におんぶに抱っこ状態になっていました。
原発を一番積極的に推し進めたのは、政府でもなく企業でもなく我々一般国民だったりします。


電気は無尽蔵にあるからエアコン使おう。
ゲームやりたい。
フィギュアもいいね
アニメ見てぇ


すべて製造、閲覧、利用全てにおいて、もうこの国は電気ナシでは成り立たないです。
一般消費者が色々求めて豊かになりましたが、その代償は電力消費の増加と言う取り返しの付かない事態を巻き起こしました。
一般家庭の電力直接利用はわずか30%です。
しかし、その一般家庭が潤うために生産、製造、贅沢するために使う電力はその2倍以上と言う事です。
もう火力にも水力にも頼れませんし、風力は不安定。
太陽光は原子力とは違って余りにも効率が悪すぎます。
今は原子力に頼るしか道はありません。
しかし、今後どうなるかは分かりませんが、脱原子力の流れが来るとは思います。
そのとき、この国をどういう電力生産国にするのかは、全員で考えないといけません。
少なくとも今ある原子力発電全てを置き換えても作れる電力をどうやって作るかところからスタートです。



約50年前に、将来の日本は高度成長を向え、電力消費が多大になると見越して原子力政策を推し進めた世代。
それは実際に間違っていなかったようです。
そしてそれを受けた今の世代は次に何を残すのでしょうかね。

*1:燃料を燃やさないことと、高効率エネルギー変換

*2:クリーンで安全面が高い方法