『それがるうるの支配魔術Game1:ルールズ・ルール』

それがるうるの支配魔術Game1:ルールズ・ルール (角川スニーカー文庫)

それがるうるの支配魔術Game1:ルールズ・ルール (角川スニーカー文庫)

土屋つかさ氏の新シリーズ。


今回も、ボードゲーム好きな同氏のセンスが光った作品ですね。
前のシリーズもそうでしたが、魔術は魔術でもその発動理念とか発動内容が理にかなうところが同氏の作品の特徴ですね。
その内容は理にかなわないのが魔術たるゆえんで、この物語に登場する魔術師達も理に逆らう奇天烈集団かもしれません。
しかし、その魔術の根底は理があるからであって、それ故に理に逆らうと言う行為が奇妙な光景に見えても、なんとなく理にかなって見えるのかもしれません。
そんな物語の中で登場する主人公は、魔術師と対局に位置するだけの普通の少年です。
理に逆らう魔術師と理にかなった事をする少年。
そして女の子と男の子の出会う青春物*1に、少々の味付けをミックスして出来上がった作品です。


その味わいはととてもよく、まことに理に適った味わい品質をしているかと思います。


総合評価:★★★★

*1:言い回しが古臭いなww