『MF文庫J『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ2』(再掲載)

注意)この日記は再掲載です*1


昨年、タイトルで話題をかっさらった鈴木大輔氏の新シリーズ第2巻。
前回はタイトル負けした感のあるごく普通のラブコメ作品と思いましたが、今週輪をかけて変な方向に進んでいるような。


会長とアナは出会ってそれほど経っていないのに、秋人にほぼぞっこん状態なのがなんともありえんww
この作品、この第2巻で色々わかったし、方向性もある程度見えてきた。
主人公秋人と秋子の駆け引き、生徒会3人娘との駆け引きなどが結構面白い。
また、秋人を巡る4人の娘のせめぎ合いも、コミカルで結構スピード感もある。
展開が読めても読めなくても、キャラの駆け引きで面白さが十分に伝わってきます。


しかし、それ以外で気になるところが多々出てきました。
まず、秋人の職業。
妹との一人暮らしを始めるにあたり、先立つものが必要なのは分かる。
そのためになにか秋人に収入源があることは致し方ないとしても、2巻でそのネタをばらしてしまった。
生徒会3人娘の性格と生活事情もこの2巻で見えてしまった。
そして、最後の最後でまたまた爆弾を投げつけてきた。
もう2巻が出たので1巻最後の爆弾ネタバレはいいかな?*2
しかし、さらにその上を行く爆弾を予告してしまった。
まぁいわゆる爆破予告ですかww


この物語をどうするか知らないけど、タイトルのとおりに進めるならば、次の3巻で早くも全てのネタと展開をさらけ出すことになる。
なんだろう、早すぎやしませんか?
なんというか、短距離が得意なのにムリして長距離に出場して、ゴール最後の直線で疲れて失速し抜かれてる、典型的な先行逃げ切り馬みたいなペース配分のような気がしてならない。


それとも3巻で終わり?
それとも、3巻で全て出し切った後に、この物語の本質が始まるのか?


もしそうなったら、どんな展開がまっているんだ?
学園異能バトルとか、異世界に飛ばされて異界ファンタジーあたりしか思いつかないのだがww
でもそうなったら、このタイトル全くの意味不明だねww


そんな心配をしてしまう展開に、別の意味でハラハラドキドキな第2巻でした。


きっと読者の上を行く『そうきたか〜〜』というオチが待っているのだろう。
鈴木先生の手腕に期待します。
この2巻も内容的には悪くはないです。


総合評価:★★★☆

*1:2011年3月26日に書いた日記

*2:秋人と秋子は血縁関係がない