落第騎士の英雄譚

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ) (GA文庫)

魂を魔剣に変えて戦う現代の魔法使いと呼ばれるのが魔導騎士。

その魔導騎士要請学園に通う一輝は魔法の才能がない。
いわゆる落第騎士なのだが、魔法の代わりに剣技を極めた異端の実力者。

その剣技でA級の騎士を圧倒したところから、一輝とその周りの人間の人生が大きく変わる。

ソフトバンクGA文庫の新シリーズ。
だけど、内容はありきたりというか、最近流行りなのか、学園という閉鎖された社会の中で異能バトルを展開し、主人公がヒロインとともに駆け上がっていくお決まりの設定が盛り込まれた作品。
流行りというか、ライトノベルは学園物とファンタジーは王道だけど、MFを含めると、ここ最近やたら多くなったような気がする。

そして、まぁこれもお決まりなのがヒロインの立ち位置と設定。
ふつうはどこかの高貴な貴族出身の美人か、有名財閥の美少女なのだが、ズバリその通りｗｗ
そしてスパイスにお兄ちゃんLoveのちょっとヤンデレ入った実妹が加わった。
さらにお約束のお色気シーンあり。

敵も存在するのだが、1巻ということもあるのかほとんど脇役みたいな扱いで、主人公の強さを引き立てるというより、引き立てすぎのような存在。
ほかにも似たような作品がある中、果たしていけるのかどうか？

先のハンドレッドといい、こうも露骨に王道路線を突っ走るのは、GA文庫に基幹作品がまだ少ないことがあるのか？
ニャル子に信奈がひと段落ついた後の基幹が弱いのは仕方ない。
そのハンドレッドは３巻が出たと同時に、コミック化が決定している。
遠くないうちにアニメに行くんだろうね。

この状態だと、今後もこういった狙って書いたような作品がGAは増えるのかもしれない。
今の段階では始まったばかりということもあり、最近増えたとはいえ、まだまだ原作が不足吟味なんだろうと思われるアニメ業界だろうからいいかもしれないが、増殖するとなると話は別になります。
この作品、そういったたくさん登場している作品群に中でひときわ輝けるのかどうかは、今後の展開次第かな。
個人的には今一つ、この作品の個性と売りが感じられなかった。