ライトノベル「会長の切り札 一芸クラブに勝機あり!」

楢山高校・生徒会長の朋絵は頭を悩ませていた。高校統廃合の新たな条例により、学校の存続が高校生同士の勝負によって決定されることになったのだ。ところが相手は文武両道の熱血男子高校、対する楢高はゆる〜い校風の共学校。生徒たちのやる気はゼロ、諦めムードが漂う生徒会—しかしその時、切れ者副会長の光明だけは、役立たずの同好会に活路を見出していた!これぞ現代版国盗絵巻、高校生たちの熱き合戦がここに火蓋を切る。


リセットワールド銀星みつあみ航海記とか結構名前は聞くんだけど、鷹見一幸という作者の作品は実はこれが初めてです。
一番名前を知っているのは「小さな国の救世主」かな。
結構作品出してるんだけどね、どういったわけかめぐり合わなかったのですよ。


さて、本人もいってるとおり、自身初の学園物だそうです。
しかし、現代の学校制度とか行政の変なところをついた若い人の主張を書いたような作品。
どうも私自身角川スニーカーと相性がいいのか、これはスラスラ読めてしまう良作かなと思います。
なかなかクセのある同好会だけど、所詮は一介の高校生。
できることには限りがあります。
そのできるところを無難にこなし、それらをまとめる熱血生徒会長に、名軍師となる幼馴染の副会長。
キャラクターが絶妙のバランスで配置されています。
最初から最後までバランスよく、テンポよく進んでいくのはいいですね。
無理なく読めるという点では、いい作品と思います。
しかし、ひとつだけどうしてもいけないのが


生徒会長が目立ってない


一応、彼女は主役ですよね・・・?
表紙も飾ってますし。
いかんせん副会長の策が冴え渡りすぎて、地味になってしまってます。
生徒会長も魅力がありそうなキャラだけに、これは残念に思いました。
次はなんとかなるのかな?


評価:★★★