ライトノベル「時載りリンネ3 ささやきのクローゼット」

時載りリンネ! 3  ささやきのクローゼット (角川スニーカー文庫)

時載りリンネ! 3 ささやきのクローゼット (角川スニーカー文庫)

膨大な知識と認識の集積地である、時載りが住む尖塔“バベルの塔”。その塔から世界に7人しか存在しない“時砕き”として承認されたリンネは、時の把手と呼ばれるドアノブを授かり、いつでもバベルの塔に行くことが可能になった。そしてリンネと僕は、新たなわくわくする冒険を求め塔に行き、ひとりの女の子と出逢う。しかし人間界の1分が、塔での25分にあたることに気がついた僕らは、時が持つトラップに巻き込まれていく—。


時の把手を使った時間差トラベルと、リンネの無邪気さに高久のヴレーキ役。
そして、その過程で友人になったネリとの友情とトラブルの第3巻。
2巻まで、それなりに上手くやっていた感じのする物語だったが、この3巻で大きく飛躍した。
時砕きゲーテルリンネとしての使いどころが、やっとまとまりつつあるのかなと思う。
今までは強引なバトル展開のため、やむなく時砕きになった感じを受けたが、今回はすんなり入っていけた。
また、2巻までで培った少年と少女の冒険譚のスタンスを崩さず、ところどころに垣間見える小学生の少女と少年らしさは、この3巻で一番よくまとまっている。


ある意味、この3巻が本当の時載りリンネなのか?


今後の展開が非常に楽しみです。


評価:★★★★