ライトノベル愛好会 「2008年私的に印象に残った作品」

さて2009年に入り、早くもラノベ3冊読了してますが、ここはちょっと振り返って2008年印象に残ったラノベ、私的な作品をなるものを決めたいと思います。


2008年ですが、ラノベ読了冊数は220冊。
月平均13.3冊という結果になりました。
たぶん、感想系サイトやってる人たちからすると少ないんだろうなぁとは思います。
さて、2008年印象に残った作品です。


葉桜が来た夏/夏海公司/電撃文庫

女性型異星人アポストリと、人間の男性「学」との交流を描いた作品。
萌えやハーレム系統作品が多い中、若干はそれを取り込みつつも人の死や戦争や政治を背景に絡めた作品つくりはよかったです。
出来は完全とはいえませんが、今までにない方向で印象に残りました。


レンタルマギカ/三田誠/角川スニーカー文庫

この作品はどちらかと言うと、2006年に本格的にはまりました。
2008年の前半ではアニメもまだやってましたので、いまさらこれといって内容などを書くつもりはないですが、2008年のレンタルマギカは父親の「伊庭司」にスポットが当たった作品がありました。
それが印象に残りましたね。
2009年も何かが待っているようで、楽しみにしています。


マリア様がみてる/今野緒雪/コバルト文庫

マリア様がみてる 33 ハローグッバイ (コバルト文庫)

マリア様がみてる 33 ハローグッバイ (コバルト文庫)

いわずと知れた長期シリーズ。
とうとうお姉さまである「小笠原祥子」さまが卒業しました。
マリみてはこれに尽きますね。
2009年はアニメの4thシーズンが放送されてます。
お姉さまの卒業で区切りがついた格好ですが、今後どうなるか。
2009年も見ものです。


SH@PPLE/竹岡葉月/富士見ファンタジア文庫

SH@PPLE―しゃっぷる―(4) (富士見ファンタジア文庫)

SH@PPLE―しゃっぷる―(4) (富士見ファンタジア文庫)

のほほんとした男女取替え物語。
明らかに萌え路線なんですが、女流作家視点のほんわかした雰囲気が作品をよくしています。
4巻までいって安定もしてきましたし、これからが本当の見せ場ですね。
2009年が楽しみな作品のひとつです。


放課後の魔術師/土屋つかさ/角川スニーカー文庫

2008年デビューの新人。
視点切り替えと言う新しい業(?)で、安定したつくりがよかったです。
また、キャラクターひとりひとりが丁寧且つ、良い描写で書かれているのが好印象でした。
作家としても作品としても、2009年が楽しみです。


時載りリンネ/清野静/角川スニーカー文庫

時載りリンネ! 4    とっておきの日々 (角川スニーカー文庫)

時載りリンネ! 4 とっておきの日々 (角川スニーカー文庫)

児童文学的なつくりがよく、登場人物も子供らしい無邪気さがよかったです。
語り手の久高が妙に大人なんですが、それが絶妙のバランスをかもし出しているような気がしますし、久高自身も時折見せる子供らしいしぐさが、作品をよくしています。
ゲーテルリンネもだいぶこなれてきたようですので、2009年の作品作りがどうなるか。


ミスマルカ興国物語/林トモアキ/角川スニーカー文庫

林トモアキ全開バリバリな感じがとても素敵な作品。
作者自身もこれで一挙に開いたと思います。
主人公マヒロの破天荒っぷりと、その裏に張り巡らす策謀が見事にマッチしています。
シャルロッテもいよいよ表に出てくるようです。
2009年はどうなるでしょう。


鋼殻のレギオス/雨木シュウスケ/富士見ファンタジア文庫

登場人物の心理の掘り下げが特に印象深い作品でした。
それ故に登場人物に肩入れしやすく、読みやすく面白い作品でした。
2009年はアニメ放送がありますので、さらなる飛躍が期待できます。


生徒会の一存/葵せきな/富士見ファンタジア文庫

これまでにない斬新な世界観と閉鎖観。
生徒会室だけで繰り広げられる「ボケ」と「ツッコミ」のオンパレードに、早くも話題騒然となりました。
とにかくひたすら笑いを取る作品。
私の採点史上初の5点をたたきだした作品でもあります。
実は葵せきな氏は前作「マテリアルゴースト」でも、似たようなシーンが多々あり、生徒会ではこの部分だけを取り出した格好になりますが、マテリアルゴーストの時点で、「ボケ」と「ツッコミ」は完成域に達していたと思っています。
その部分がこうして日の目を見るとは思いませんでしたが・・・。
この作品はレギオスと並んで早くも富士見の一押し作品となってますが、レギオスと違い紹介とかのされ方が、ノリでやってるのは作品の特徴でしょう。
2009年は○○化とか言ってますが、作品の方向性からギャグで終わりそう(笑)


文学少女/野村美月/ファミ通文庫

2008年は私的にもラノベ業界でも、この作品をおいて他にはないでしょう。
まさに2008年は文学少女の年でしたね。
作品としては惜しくも完結しましたが、最初から最後までのめりこませる文章力は見事。
そしてテーマとなる、過去の高名文学作品の引用も見事です。
最後の「"文学少女"と神に臨む作家(下)」は特に印象に残りました。
作家野村美月氏も2008年は飛躍の年でした。
2009年はどうするのでしょうか。
そして、文学少女も2009年はまだなにか控えているようです。
物語は終わっても、2009年の文学少女は本を食べ続けます。


以上、私的なラノベランキングでした。
12月に読んだ文学少女は、その作品のすごさも実感しましたが、短期間で全シリーズを思わず手を出させてしまう魅力には自分自身が驚きです。
同じくひとつの物語が終わった「マリア様がみてる」も2009年の発展は何気に楽しみにしています。


2009年、新作、新人、新シリーズ、続刊・・・・。
ラノベが更なる発展を魅せてくれることを期待しておりす。