今回のダイヤ改正で消えたものではなく、新しくなったこと

さて、今までは消えたものたちばかり取り上げましたが、なにも、終わったものばかりではなく新しくなったこともあります。
そんな中から、今回のダイヤ改正で変わったことを書き出してみました。
suicaエリア拡大と同時に東京近郊区間の範囲拡大
今回suicaの使用範囲が広がったが、それと同時に東京近郊区間の範囲も広がった。
まず、suicaだが今回使えるようになったのは下記の範囲

東京近郊suicaエリア拡大範囲
常磐線:高萩-いわき
内房線:君津-安房鴨川
外房線:大原-安房鴨川
成田線:成田-佐原-松岸
総武本線:成東-銚子
信越本線:高崎-横川
上越線:渋川-水上

新潟エリア
・在来線は拡大なし

仙台エリ
常磐線:山下-原ノ町
東北本線:白石-矢吹
磐越東線:郡山-船引

そのほか
JR北海道Kitacaとの相互利用開始にあたり下記区間で利用可能
千歳線:全線
室蘭本線:苫小牧-沼ノ端
函館本線:小樽-岩見沢
札沼線:桑園-札幌医療大学
・千歳空港線
3事業者がPASMO導入開始と同時に相互利用が可能
関東鉄道
千葉都市モノレール
・ディズニー舞浜リゾートライン

なんといっても、東京のエリアの拡大範囲がすごいことになった。
千葉県の房総半島の先っぽから、上越国境手前までsuicaが使えるようになったのである。
JR東日本は、会社の方針でJR東日本全線でsuicaを使えるようにする旨を発表した。
ちなみに新潟エリアは長岡までsuicaが使え、今回仙台エリアは原ノ町と矢吹にまで迫った。
次の拡大あたりではつながって、エリアまたぎも出来るのでは?
なお、今回のエリア拡大前の時点で、東京都と埼玉県は全JR路線でsuicaが使える。
さらにsuicaは今後『nimoca』『はやかけん』『SUGOCA』との相互利用が決定している。
これらが始まると福岡県でもsuicaが使える*1ようになり、suicaが使えないのは四国地方だけになる。
JR東日本suicaの野望はどこまで続くのか?


東京近郊区間の拡大
suica利用エリアも広がったが、今回東京近郊区間も広がった。
まずは今回新たに拡大された東京近郊区間

鹿島線
久留里線
内房線:君津-安房鴨川
外房線:大原-安房鴨川
成田線:成田-松岸
総武本線:成東-銚子
常磐線:高萩-いわき
烏山線
上越線:渋川-水上
信越本線:高崎-横川

なお、近郊区間に設定された場合下記のことが適用される。

・近郊区間内だけの完結乗車券は途中下車不可能
・近郊区間内の完結乗車券は、距離に関わらず当日限り有効
・近郊区間内だけの利用の場合、乗った経路に関わらず最短となる経路の運賃になる

ちょっと砕いて書いたがそういうことになる。
なお、JRは100kmを超える乗車券の場合は、後戻りしない限り途中下車が認められるが、近郊区間内だけではたとえ100kmを越えても途中下車は不可能になる。
なお、100kmを超えると乗車券は乗車日から2日間有効になり、以降100kmを越えるごとに1日ずつプラスされるのだが、近郊区間の範囲外に飛び出すような乗車券でないと、使用日当日のみとなってしまう。
ちなみに、近郊区間最南端の静岡県伊東線伊東駅から北限の上越線水上駅は300km弱ある。
ちなみに東京駅から300km弱だと、東海道線では愛知県に入ってしまう。
もうこれは近郊区間とは言えないでしょう(笑)
伊東も水上も関東では名の知れた名温泉地。
ちょっと一泊旅気分で温泉旅なんてこともあるだろうが、そんな場所もsuicaでタッチ、東京近郊区間内だ。
なんか旅という気分じゃないね(笑)


さて、もうひとつの最短経路扱いだが、最近はTVなどでも取り上げられるので一般人でも知られるようになった、いわゆる『大回り』と呼ばれる特殊なルール。
近郊区間内に存在するルールを拡大解釈した、強引な手口であるがれっきとした正攻法なのである。
簡単に書くと、山手線で新宿⇒新大久保130円の切符を買ったとする。
普通の人なら、山手線外回り電車で隣の駅に行って降りるだろう。
しかし、内回りで逆から回っても、運賃は新宿⇒新大久保130円でいいのである。
ただし、これには落としどころがある

同じ路線を通ることは許されない。
同じ駅を通ることは許されない。
途中で降りてはいけない
東京の場合は新幹線は使えない

主にこのようなルールがある。
先の山手線の例はコレにのっとっているのだ。
東京近郊は目的地の最短距離よりも快速サービスとかの条件で、遠回りしても時間的に早い場合がある。
また、JRだけでも複数の行程が選べるので、いちいち発見する側も面倒なのである。
だから、経路は問わず最短で運賃請求しているのである。
ということで、今回の範囲拡大で房総半島が一周できるようになったので、こんなルートを考えた。

東京⇒錦糸町⇒千葉⇒佐倉⇒成東⇒東金⇒大網⇒勝浦⇒安房鴨川⇒館山⇒木更津⇒蘇我新習志野⇒新木場⇒八丁堀

この行程、路線図で確認してください。
なお、この行程の合計距離は約322km。
東京駅からだと上越国境を越えて日本海が見えます。
あと30kmほど加えれば、名古屋、仙台に到達できる距離です。
さて、この行程を途中下車なしで八丁堀で降りた場合の運賃は『130円』です。
この場合の運賃は東京⇒八丁堀を京葉線で行った最短距離1.2kmで130円になるという算段。
こういったことが出来るのです。
でも、最近ですね、よくルールを把握せずに手を出すマニアでない人が増えまして、各地でJRとトラブル起こしているらしいですね。
これは悪魔でJRが定めたルールではないので、やりたい場合は念入りに計画を立てて、お近くの鉄道マニアに聞いてみたほうがいいです。
きっと詳しく教えてくれるでしょう(笑)


さて、今回のダイヤ改正ではこんなことになりましたが、来年の3月にはどんなことになるでしょうかね。

*1:天神ビックカメラsuicaは元々使えた