『咲-Saki-』を楽しく見るために麻雀を覚えましょう・・・その4
前回、一飜を中心に基本役について解説しましたが、今回は二飜以上の役について解説します。
二飜役
三色同順(サンショクドウジュン)
通称『サンンショク』
マンズ、ソウズ、ピンズで同じ順子を作る役です。
たとえば、こんな状態。
ちゃんと3種類の牌で同じジュンツが出来てますよね。
・特徴
門前でももちろん出来ますが、チーして鳴いて作ることも出来ます。
よく平和と絡めることが多い役です。
・注意点
門前で作れば二飜役ですが、鳴いた場合は食い下がりが発生します。
この場合、二飜⇒一飜になり安めなります。
それから先付けルール(後述)では、あがり方によって役が成立しない場合があるので注意です。一気通貫(イッキツウカン)
通称『イッツー』
同じ種類の牌で1〜9までそろえる役です。
・特徴
主として平和と絡みやすい役です。
あと、イーペーコーやホンイツなどとも絡む場合もあります。
・注意点
門前でも鳴いても出来ますが、鳴いた場合は二飜⇒一飜に食い下がります。
よって、安くなります。混全帯么九(ホンチャンタイヤオチュウ)
通称『チャンタ』
これは説明が難しいのですが、こんな場合。
要するに組み合わせで、么九牌(1と9と字牌のこと)が絡むと付く訳です。
順子も1か9が絡めばOKです。
つまり断么九(タンヤオ)と逆の役ですね。
・特徴
配牌で、あまりにも么九牌が多かった場合、これに走るのもアリかもしれません。
・注意点
この役も食い下がりがあります。
門前では二飜ですが、鳴くと一飜に下がります。七対子(チートイツ)
通称『チートイ』。
字のごとく、7個の対子のみで攻勢された役です。
2個づつあつめるので『ニコニコ』(動画とは無関係w)と呼ぶ人もいます。
・特徴
特殊な形態で上がる役で、麻雀の基本組み合わせ『3枚組+3枚組+3枚組+3枚組+2枚組』という基準に沿ってあがらない唯一の通常役です。
いつのまにか出来上がっていることが多い役です。
組み合わせが特殊なので、符の計算は25符二飜と固定されています(ルールによっては50符一飜とする場合もあり)
・注意点
対子で構成するので、ポンやチーなどが出来るはずがありませんので、当然この役は門前が前提です。
というより、門前じゃないと物理的に不可能です。
また組み合わせが特殊ということでは、他の役との複合がしにくいのも大きな特徴。
少なくとも、順子系の『平和、イーペイコー、サンショク』に、刻子系の『三暗刻、トイトイ』などとは絡むことは不可能ですし、意外にもチャンタとも絡まないのです。
せいぜいリーチとドラが載るのがいいところかな。
よって運が良くないと高い手に発展しにくい役です。
そして、その構成上でもうひとつ注意するのが、アガリの待ち方です。
この役はかならず、確率の低い『単騎待ち』になります。
したがって、出やすい牌で待たないといけません。対々和(トイトイホー)
通称『トイトイ』。
3枚組みは全部刻子で集め、対子をそろえてあがる役です。
・特徴
鳴いても鳴かなくても、食い下がりがない役なので、じゃんじゃん鳴けるので扱いやすい。
ただし、刻子部分を暗刻だけでそろえることは不可能で、最低でも必ずひとつは明刻にしないといけない。(そりゃそうだw)
意外と知られていないのだが、通常役の中では唯一『門前清自摸和 (ツモ)』と絡まない役でもある。
しかも刻子でそろえるので、符が比較的高めになる傾向もあり、また、運良くドラが載ると一気に高得点に跳ね上がる。
・注意点
なんといってもポンに制限がないので、対子ばっかりある場合、ポンしまくって晒しすぎて身動き取れなくなる場合もよく見かける(特に素人に多い)
逆に刻子でそろえるため門前で行う場合は、手の周りが遅くなる。
よって鳴かないと、スピードでは他の役には太刀打ちできないのである。三暗刻(サンアンコウ)
暗刻を3組そろえる役です。
・特徴
手の内に暗刻が3組あればいいので、1回は鳴いても大丈夫。
また、鳴いても食い下がりがない。
よくトイトイと絡む役である。
例の絵ではポンをして明刻を一個作っているが、残りの3組を暗刻でそろえればOK。
しかも例の絵は『トイトイ』が複合されている。
また、絵の部分はチーしても大丈夫(その場合はトイトイはつかないが・・・)
・注意点
門前で暗刻を3組そろえるので、符は相当高いが、そろえるのは比較的難しく、痺れを切らして結局鳴いてトイトイだけにしてしまうパターンが多い。
それから暗刻で鳴ければいけないので、ロンして最後の3組目の刻子をそろえた場合は、三暗刻にならない。
これはロンして上がった牌で出来た刻子は『明刻』になるからである。
あくまで手の内だけで3組暗刻を作るか、3組目はツモで持ってくるしかない。
これは四暗刻のところでも、よく指摘されるところなので注意するように。混老頭(ホンロウトウ)
通称『ホンロウ』
么九牌だけで作った役。
・特徴
例のとおり、2種類のパターンでしか出来ないので作るのが難しい。
また、鳴いても食い下がりがないが、チートイツの形態で作る場合は、当然鳴くことは不可能。
ホンロウトウ自体は二飜だが、形態上トイトイかチートイツが絡むので、自動的に四飜になる。
トイトイ絡みであがった場合は、相当な符が付くので、間違いなくマンガンである。
・注意点
么九牌だけで作る役なので、当然ながら捨てるほうの牌は中張牌(数字の2〜8の牌)が圧倒的に多くなるため、早く手牌を完成させてあがらないと、相手に振り込む確率が異常に高くなる。
最初から、么九牌が相当ないとやるのは難しいだろう。三色同刻(サンショクドウコウ)
通称『サンドーコウ』
三色と同じように、マンズ、ソウズ、ピンズで同じ牌をあつめるのだが、こちらは順子ではなくて刻子になる。
・特徴
同じサンショクでも同順よりは遥に難しい。
そのかわり食い下がりはなく、符の関係もあって高い手になりやすい。
ルールによっては門前三飜、鳴くと二飜という、食い下がりを採用する場合もある。
・注意点
ほぼ手の内だけでそろえるのは無理に近い。
めったに出ない役であるので、無理して作ることはない。三槓子(サンカンツ)
カンを3回行い槓子を3組そろえてあがると付く役。
・特徴
槓子を3組そろえると付くが、槓子は大明槓でも加槓でも暗槓でも出来る。
符も高くなり、ドラ表示牌も最初のに付随して3枚開くので、ドラが載りやすくなる。
食い下がりもない。
・注意点
そもそも一人で3回のカンすることが確率的に低い。
また、咲が良くカンするが、玄人やプロの戦いでは普通は4枚来てもカンはしない。
(カンを多用するのはまず素人)
役満に匹敵する出現確率の低い役だが、その割にはたった二飜なのでリスクが大きく、敬遠されがちな役である。
また、ドラ表示を増やすことは自分に乗る可能性だけでなく、自分以外に乗ってしまう可能性もあるので、両刃の剣であることも忘れてはならない。
まず、普通に麻雀やっていて見ることはない役小三元(ショウサンゲン)
通称『ショウサン』
三元牌のうち2組を刻子、残りひとつを対子で組み入れてあがると、この役がつく。
・特徴
小三元自体は二飜だが、飜牌がかならず二飜あるので自動的に四飜になる。
鳴いてもできる役で、食い下がりもない。
・注意点
三元牌は刻子を作れば誰でも一飜つくので、分散したらみんなでもたれてしまうので、意外と難しい。
門前でそろえたほうがあがりやすいが、鳴かないととてもじゃないと揃わない。
鳴いた場合は大三元を警戒されることがあるので、これで揃わなくなる場合もある。
大抵は大三元聴牌崩れで、この役に落ち着くことが多い。ダブル立直(ダブルリーチ)
通称『ダブリー』
第一ツモで配牌になり、最初の捨て牌でリーチを宣言すること。
・特徴
第2話で咲がいきなりやったのがこのダブリー。
まぁ、めったに出来ないことがおおい。
効果やルールはリーチと同じ。
一発も付くのも同じ。
・注意点
リーチと同じく、ハコ下ルールが採用されてない場合は、1000点以下の持ち点でのリーチが認められない場合が多いが、それはこのダブリーも同じ。
当然ながら門前でないといけない。
たいてい第1ツモでそろう聴牌は、待ちかたが悪い場合が多く、相手も何を待っているか読めないパターンが多いので、吹っ切れて何でも捨てる傾向があり、かえって上がれない状況になることもある。三飜役
混一色(ホンイーソー)
通称『ホンイツ』
字牌と、ピンズ、ソウズ、マンズの3種類のうち、どれか1種類で上がる役。
・特徴
鳴いても認められる役である。
その場合は食い下がりガあり、三飜から二飜となる。
なお門前のホンイツを『メンホン』、鳴いたホンイツを『ホンイツ』と分けて呼ぶことがある。
・注意点
門前でやるには、配牌時点でなるべく偏っていないと難しい。
鳴くと、ホンイツやっていることがバレバレになるなどのデメリットがある。純全帯么九(ジュンチャンタイヤオチュウ)
通称『ジュンチャン』
チャンタで字牌がない場合は、この役になる。
・特徴
鳴いても認められる役であるが、食い下がりがあり三飜から二飜となる。
・注意点
門前でやるには、かなり難しい。
ほとんどが鳴いて行うことになると思う。
構造上、辺張待ち・嵌張待ちになりやすく、字牌を入れないので飜牌に頼ることもできない。
よって、鳴いてしまって役無し聴牌に陥りやすいことも多くなる。二盃口(リャンペーコー)
イーペーコーを2組作る役。
・特徴
イーペーコーを二組作るだけの単純な役なのだが、かなり難しい。
形態はチートイツと似ているがまったく異なるもの。
こちらはピンフなどとも絡みやすく、高得点を狙うことも出来る。
・注意点
鳴いて行うことは出来ず、門前でやることが絶対。
意識的にこの役を作ることはまずなく、よほど形がこれに近くないと出来る見込みはない。
門前のみという条件で、さらこの役の難易度をあげているため、そうそう出てくる役ではない。六飜役
清一色(チンイーソ)
通称『チンイツ』
マンズ、ソウズ、ピンズ3種類のうちどれか1種類だけで作る手牌役。
字牌だけではこの役は出来ない。
・特徴
通常役の中では最高の六飜が付く。
門前の場合はこれだけで跳満で、鳴いて食い下がりがあるが、それでも五飜つくので満貫は確定される。
それ以外に、ほとんどの役と複合するため、高い手になりやすい。
・注意点
1種類の牌であつめるため、それ以外の牌は捨てることになる。
門前でも鳴いても、相手にチンイツをやっていることはあっさりばれることが多い。
そのため鳴いて速攻で決めるか、地道に自分でそろえダマテンで待つことが多い役。
時間が経つほど不利になるので、最初から牌が偏ってないと行うことは難しい。
これで、通常役はほぼ網羅しました。
実際には半分は使わない役が多いので、一飜役とやりやすい役だけ覚えておけばいいと思います。
さて次回ですが、次は麻雀の最高役である『役満』について解説します。