『咲-Saki-』を楽しく見るために麻雀を覚えましょう・・・その6

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今回からは麻雀のあがったときの得点計算方法について解説します。


麻雀の得点計算には『符』と『飜』が関係します。
あがったときに、自分の手牌を見せて役名を宣言し、何符で何飜あるか申告します。
それで得点を申告し、みんなからもらうのです。
麻雀では、あがった場合必ず見せてみんなで確認しあうことが義務です。
よって、符と役に設定されている飜が分かれば、あとは計算するだけです。
ということで、まず『符』と『飜』と、それから飜に影響を及ぼす『ドラ』について説明します。
『符』とは?
あがったときの状態によってきまる、得点計算のための基礎ポイントみたいなもの。
あがったときの状態、待ち方などで符が変わります。
この符を基準として基礎計算式が出来てますので、符が高いほど得点はあがります。
『飜』とは?
あがったときの得点の上昇率に関連する、得点UP要素。
飜はあがったときの役に設定されている飜数を合計します。
役が複合すれば複合した役に設定されている分だけ飜数を合計します。
つまり『多くの役を複合させ、設定飜数が高い役をあがるほど得点は高くなる』というこtです。
『ドラ』について
ドラというのは一種のおまけ要素。
あがったときにドラの対象となる牌を、手牌に1枚組み入れているごとに1飜プラスします。
ただし、ドラはあくまでおまけであり役ではないので、あがるときにはなにか役をつけてからじゃないといけません。
まず役があっての麻雀の上がりなのです。
そのあがりが問題なければ、次はドラの分だけ飜数をくっつけます。
ドラは、王牌の中に1枚だけ逆さまになっている表示牌に関係します。
一般的なルールでは表示牌の次の牌がドラになります。
たとえば表示牌がだったら、ドラはになります。
仮に表示牌がだった場合はになります。
これはソウズ、ピンズでも同じです。
字牌の場合は]の順番で、表示牌が]だったら、ドラはとなります。
三元牌の場合はの順番で、表示牌がだったら、ドラはとなります。
『裏ドラ』
裏ドラとはドラ表示牌の下にある牌のことで、リーチをかけてあがった場合に限り、ここを開くことにになっています。
これもドラ表示牌として効果があり、表示された牌の次の牌がドラになります。
ここと、元からある表示牌の両方に載った牌全てがドラとして扱われるので、リーチすると高得点のチャンスです。
なお、元からある表示牌は、裏ドラに対して『表ドラ』と呼ぶことがあります。
表と裏が同じ表示牌だったばあい、手牌の対象となる牌は1枚で2飜一挙につきます。
『槓ドラ』
カンすると、表ドラの隣の牌をひっくり返しドラ表示牌とすることになっている。
これもドラの対象となるためカンすることは、ドラのチャンスを増やすことでもある。
このカンをして表示された牌は『槓ドラ』と呼ばれ、リーチの有無に関係なく、誰でもあがったときにドラ牌の対象となる。
『槓ウラ』
『槓ドラ』の下の牌。
こちらは裏ドラと同じ扱いで、リーチしてあがった場合のみ開くことになっている。
なお、カンは一人がカンをした場合は4回まで、複数の人がカンした場合は3回までになっており、最大で『槓ドラ』4つ、『槓ウラ』4つに表ドラ、裏ドラの合計10種類まで存在できる。
リーチした場合は、この10種の表示牌全てが対象になるので、場合によっては役はリーチのみで数え役満まで行ってしまうこともありえる。
ちなみに咲役の声優植田さんは、本当にこれをやったことがあるそうです。
『赤ドラ』
は各4枚あって合計12枚だが、このうちそれぞれ1枚だけに取り替える。
これが赤牌で、これを手牌に組み入れていると、ドラ表示牌に関わらずドラとして扱う。
また、ドラ表示牌がだった場合、がドラとなるが、はドラ2となる。
これはも同じ。


なお、アニメ『咲-Saki-』第1話で赤牌を投入しているが、この時はという組み合わせで4枚投入していた。


他にもドラはいろいろありますが、これくらいでドラについては十分だと思います。
次は符の計算です。
『符』の計算
それでは、符の計算をします。
まず、符にはいろいろな種類があります。
一体どうやったら符がつくのか、どういった符が存在するのか説舞します。
1)副底
フーテイと呼びます。
これは基本符であるので、特例の符を採用している以外では必ず付きます。
この副底(フーテイ)は20符です。
2)門前ロンあがり
門前とはいままでたくさん説明しましたが、ポン、チー、暗槓以外のカンをしない状態のことです。
つまりメンゼンでロンアガリした場合です。
この場合は10符の加算があります。
3)手牌の構成
手牌の構成による符の加算があります。
これは下記の表を見てください。

これは刻子槓子の符の加算表です。
手牌に該当するものがあれば、この分の符を加算します。
明とは鳴いてつくることで、明刻とはポンして作った刻子、あるいはロンしたときに出来た刻子のこと。
槓子とは、大明槓と加槓のことです。
なお、カンについてはいずれ他のルール説明で解説する予定です。
暗とは手の内で作ることで、暗刻とは手の内でそろえた刻子、あるいはツモアガリをしたときに出来た刻子のことです。
槓子とは、暗カンして作った槓子のことです。
『么九牌』とは1と9と字牌のことで、マンズ、ソウズ、ピンズの2〜8の牌のことを『中張牌』と呼びます。
もうお分かりと思いますが、么九牌で手の内でそろえたほうが、符は高くなるということです。

これは対子の符の加算表です。
対子は字牌にしか符が付きません。
それ以外の牌にはもとからつきません。
字牌でも表のように状況が変わります。
三元牌とはのことです。
風牌とは、東一局〜東四局まではで、南1局〜南四局まではになります。
風牌とは、自分の席の名前と同じ牌です。
風牌とは、場風と自風が重なった牌のことで、東一局〜東四局は東家の人のみが、南1局〜南四局では南家の人のみがということになります。
風牌(オタカゼとも呼ぶ)とは自風牌でも場風牌でもない字牌のことです。


それと、順子には符は一切つきません。
4)待ち方

待ち方による符の加算ですが、表のとおり5通りになります。
まず多面待ちは符が付きません。
3-1)両面待ち
順子の両側の牌でまつ待ち方です。
待ち牌は2種類で最大8枚となります。
3-2)双ポン待ち
3枚組が3組完成しており、対子が2つあってどちらかが揃って刻子になるとあがれる待ち方です。
待ち牌は2種類で最大4枚となります。
3-3)辺張待ち
3枚組が3組と対子が完成しており、順子が端側だけ完成しており、端っこの牌をまつ待ち方です。
この場合は、マンズ、ソウズ、ピンズの3か7であがる待ち方です。
待ち牌は1種類で最大4枚となります。
3-4)嵌張待ち
3枚組が3組と対子が完成しており、順子の間が抜けており、この牌がくるとあがれるあがり方。
待ち牌は1種類で最大4枚となります。
3-5)単騎待ち
3枚組が4組と完成しており、対子ののこり一枚ををまつ待ち方。
待ち牌は1種類で最大3枚となります。
5)あがり方
ツモであがったときだけ、2符が加算されます。
6)符を計算せず、強制的に固定されているパターンに該当する場合
以下の場合に該当する場合は符の計算は必要ありません
5-1)役満を上がった場合
役満はその条件で決まってますので、得点も固定されてます。
したがって得点計算の必要はありませんので、必然邸に符の計算は不要です。
5-2)役が合計五飜を超えた場合
役とドラ含めて、合計五飜を超えた場合は符の計算が必要ありません。
満貫コースに乗るので、飜の数だけ数えてください。
5-3)符が固定されている役であがった場合
いくつかの役には符が固定されているものが存在します。
ツモアガリの際に平和(ピンフ)が絡む場合は、強制的に20符固定となります。
ロンあがりの際に平和(ピンフ)が絡む場合は、強制的に30符固定となります。
七対子であがった場合は、強制的に25符に固定されます。
これらの場合は、符が固定されているので、計算式にそのまま進んでください。


以上、ここまでが符の計算式の基礎です。
次回は実際に例を出して符の計算をして、飜の数から得点を導き出します。