ライトノベル『渚フォルテッシモ5』

山ノ上大地には秘密がある。クラスメイトの美少女で正体は伝説の人魚――麻生渚と共に、浜森の町を魔物から守っているのだ。人形師事件が無事に終わった夏の終わり、学校祭の準備に盛り上がる大地と渚。空美や朱里、UMA研究会の面々と共に、発表会に向けて画期的(危ない?)企画も動き出す!? ……そんな大地のもとに、ずっと行方不明だった大地の従兄・土志紀が姿をあらわした。なんと土志紀は、浜森に開く魔物の通り道・通路で拾った魔物を身の内に飼ってしまったのだ! 暴走を始める強敵を前にとまどう大地と渚。ふたりの絆が試される戦いが始まる――。

物語が終了というより打ち切り?
どうやら、終わりのようだ。
なんかですね物語冒頭から、急に渚が大地を意識したり、かといって大地もまんざらじゃないので、妙に違和感があったんですがそういうことだったのか。
ぜんぜんそんなスタンスを感じなかったので、まさか終了とは考えもせずに物語を読んでしまった。
そういう観点からすると、展開早すぎ&強引そして、ご都合的な収束。
仕方がないにしても、今までの”渚フォルテッシモ”らしくない物語だった。
そういえば、萌え〜〜&ハーレム系統の作品が多いMF文庫Jにしては、この"渚フォルテッシモ"は比較的『純愛路線』のほうに入るのでは?
大地の取り巻きの女の子達もそれなりに好意を持っているようだが、大地ハーレムとまでは行かないような気もする。
そういった観点からすると、MFでは貴重な作品だったのかもしれない。
あえて言うと稀有な作品とも言えるがw


途中イマイチ強引過ぎてしっくり来ない展開も見られたが、これで物語が終わってしまうことを考えると、最後のまとめに何とか持ってこれたのは、これで良とするべきだろう。
いままで楽しませてもらいました。
城崎火也先生の次回作に期待します。
評価:★★★☆