咲-Saki-第11話『悪戯』に出てきた麻雀用語の解説

咲-Saki-第11話『悪戯』に出てきた麻雀用語、および第11話であった麻雀独特の現象の解説です。


番組開始2分33秒

竹井久『配牌ウーシャンテンからのあがれる確率は・・・』

ウーシャンテン
五向聴のこと。
あと一枚であがれることを『聴牌(テンパイ)』といいます。
有効な牌1枚の交換でテンパイになる状態が『一向聴(イーシャンテン)』。
つまりはテンパイになるまで、最低5回の有効牌の交換が必要だということ。


番組開始3分33秒

井上純ゴメンチャンすててドラ単騎かよ』

ゴメンチャン
多面張(タメンチャン)の一種。
麻雀にはテンパイになった状態で、あがり牌の待ち方は基本5種類。
しかし、牌のそろえ方次第では、これ以外に待ち方ができることがある。
特に待ち牌の種類が3種類以上になる状態がある。
これが多面張と呼ばれる状態で、上がれる確率が特に高い。
今回の久の手は
  (ツモ)
普通なら、ここでをきるところだ。
そうなると、

となって、待ち牌は となり、なんと5種類になる。
5種類の待ち牌があるので『五面張』と言う。
しかし、実際に竹井久が切った牌はだった。
そうなると

となり、上がるためにはの対子を作らなければいけないので、待ち牌がだけになる。
こういう待ち方を『単騎待ち』と呼ぶ。
当然ながら『五面張』と比較するまでもなく、上がれる確率が低いのは明白だ。
それで、皆さん驚いたということ。


番組開始8分27秒

文堂星夏『あるとしても単騎待ち、しかもジゴクタンキのみ』

ジゴクタンキ
地獄単騎のこと。
単騎待ちで、あがれる有効牌が一枚しかない状態のことを、単騎待ちでも特に『地獄単騎』とよぶ。
今回の文堂さんの視点

まず、文堂さんがを手持ちで3枚持っている。
そして、久自身がを1枚捨てているので、少なくともを持っていて、の両面待ちは無いことは明白。
次に疑うのはのシャンポン待ちだが、場に、が2枚捨てられているのが既に見える。
ということでシャンポン待ちもない、
となると、万が一をアガリ牌にしようとすると『単騎待ち』しかない。
しかも、が2枚捨てられていることは文堂だけでなく、久にも見えているので地獄単騎になることは明白だ。
普通の人なら、そんな待ち方を選ぶとは考えもしない。
しかし、久はそうはしなかったのである。
結局、文堂さんはを捨ててしまって、いきなり跳満に振り込んでしまった。


番組開始12分09秒
文堂は捨て牌を見ては大丈夫と判断した。
それはこのシーンを見てから

これは文堂視点の場の状況。
下家(右)蒲原智美、対面(正面)竹井久、上家(左)国弘一。
文堂はスジの読みを考えた。
のスジは
のときの両面待ちで
の時の両面待ちで
まず、久自身がを捨てている。
ということはフリテンになるので、の両面待ちは無い。
次に、文堂のすぐ前に国弘が捨てたのがである。
ということは、仮に竹井久がの両面待ちで待っていた場合は、見逃したことになるので、少なくとも久にもう一度順番が回るまではあがれない(第1話の山越しの赤ウーピンのところ参照)。
これはいわゆる『同順フリテン』という状態なので、久に回る手前のいまならばは捨てても大丈夫になる。
次にシャンポン待ちだが、国弘1枚を捨てている。
仮にシャンポン待ちの場合は後一枚となるので、確率はかなり低く、いくらなんでも2連続でそんな待ち方をするかどうか?
よって文堂は確率の低さからを捨てて駆けにでた。
しかし結果は

やっぱり地獄単騎だった
タンヤオ、サンショク、ドラ3で親の跳満18000点。
これは流石の文堂も愕然とするしかないようです。
竹井久の悪待ちが炸裂した展開だった。