ライトノベル『星図詠のリーナ』

星図詠のリーナ (一迅社文庫)

星図詠のリーナ (一迅社文庫)

父である国王の命を受け、辺境へと地図作りの旅に出た賢く若い王女「リーナ」と護衛の騎士たちは、正体不明の一団の襲撃を受け壊滅の憂き目にあったところを、流れの傭兵「ダール」に助けられる。
何があろうとも任務を全うしようとするリーナと臨時護衛に雇われたダールは、妖魔をかわし、夜盗を退け地図作り旅を続けていく中で宮廷の陰謀を掴むのだが、時を同じくして辺境の迷宮に眠っていた強大な何かが目覚める……。

うん、悪くない。さすがは大賞作家
知っている人は知っている、富士見ファンタジア大賞作家さんです。
ただし、私は初めてこの作家先生の作品を手にしました。
縁が無かったというか・・・。


なんというか、元々こういうファンタジーが得意な作家先生ということは聞いていましたが、それは納得しますね。
無理なく、基本に忠実ながら、冒険とかアクションとか適度にちりばめられていて、とてもよく仕上がっています。
ここが大賞作家たる所以でしょうね。
主人公のリーナは王女ながら、地図を書くのが好き。
趣味と思われた地図制作が、いつの間にか本業として父である国王に認められ正式な仕事つとして携わるようになった展開が、真新しいといえばそうなんだが、そこまで真新しいとは思えない。
しいて言えば、こういった斬新さはこの作品では感じられなかった。


そういったところがあれば、尚良かったとは思うが、ファンタジーは歴史が長く作品数も多いので斬新さを出すのは難しいと思う。
でも、この作品はそこまで求めなくても一定のレベルはあると思う。
上手く続刊につなげるつくりになっているし、悪くはない。
今後も期待が出来るシリーズになると思う。
評価:★★★