ライトノベル『宇宙をかける少女 上』

宇宙(そら)をかける少女〈上巻〉 (一迅社文庫)

宇宙(そら)をかける少女〈上巻〉 (一迅社文庫)

軌道歴311年。宇宙空間には無数のコロニーが浮かび、人々の生活の中心は宇宙に移っていた。獅子堂秋葉は、人の心を持つと言われるブレインコロニー「レオパルド」と出会ってしまう。そして、彼と敵対する仮面の女・アレイダの襲撃を受け、なりゆきで撃退に力を貸すはめに。戦闘で傷ついた謎の少女・ほのかを助けた秋葉は、彼女がつぶやいた言葉「宇宙をかける少女」、その意味をこれから身をもって知ることになるのだった……。

アニメのノベライズ版ではあるが、アニメとはまったく別の世界観の作品。
多少はアニメを見たほうがのめりこみやすいが、知らなくても分かるような構成にはなっている。

主人公はもちろん秋葉だが、小説だけあって感情の描写とかが多く盛り込まれており、キャラには入れ込みやすいとは思う。
アニメ作品のノベライズは、キャラが先に立ってしまっているので、登場人物に思い入れをさせるのが難しいのだが、これは作家先生の筆力だろうと思う。

最初の展開はちょっとスローだったが、中盤から後半にかけての展開は結構なハイペース。
アレイダとか獅子堂家の姉達とか、神凪いつきとか、ほのかとかキャラをむやみに増やさなかったのは正解だ。
しかし獅子堂家4女は?w
まぁ、これは謎というか、秘密があるようなので。

元々『上』となっているので、続刊前提なので途中で終わることは分かっていたが、最後はどんな意味があってああいう終わりにしたのか?
きっと『下巻』で分かるのだろう。
アニメノベライズ作品では、よく作られている部類だと思います。
評価:★★★