2010年第1四半期(1月〜3月)のラノベの売り上げまとめ

今回は2010年1月18日〜2010年4月8日付けのオリコンランキングに載った文庫本の売り上げから、ライトノベルのまとめをしてみました。


第1四半期の文庫本総合記録
2010年1月〜3月においてオリコンに載った文庫本に関するデータです。
オリコンランキング2010年1月18日〜2010年4月8日のランキングは全部で13週間。
毎週30作品が発表されていますので、13×30=390で、延べ390冊の作品がランキングの登場することになりますが、2週連続クランクインとかありますので、この期間中にランキングに実際に登場した作品数は変わります。
実際にランキングに乗った文庫本の作品総数は147作品となってます。
そのうちライトノベル75作品になり、割合にするとなんと約51%にも相当します。
とうとう、ラノベが半数を超えましたww
これを売り上げ部数にしますと、文庫本全部で7,267,890部となり、そのうちライトノベル2,370,193部となります。
割合にすると32.6%となります。
相変わらず、ラノベは1冊あたりの平均部数が少なく、作品の入れ替わりが激しい部類の作品となっています。

実際に1月〜3月までの週間ごとの売り上げの推移です。
2週間分の統計になる1月第1週を除いて、1月2月は低迷。
しかし、3月に入って急に増えましたね。
しかも、3月22日付けのランキングではTOP30の文庫本の売り上げ部数でも約半分がラノベになってます。
この週は『とある魔術の禁書目録20巻』を筆頭とした電撃文庫が新刊10冊と、デュラララ!を4冊入れた週でバカテス7.5と合わせて15作品がランクインした怒涛の週です。
しかも、2010年4月1日付と4月8日付は、TOP30作品のうりあげ割合はなんとラノベのほうが多かったりしますww
ラノベ、ここに来て奮闘してますね。


2010年第1四半期のラノベに関する記録
まずはレーベル別のランクイン作品数。

毎回、電撃が圧倒的なのですが、今回はいつも以上に電撃が凄いです。
2位以下に約2.5倍の差をつけました。まさに一人勝ち状態です。
そして、2番手に来たのがMF文庫J
初めてこの位置につけました。
しかし、月当たりの出す作品数だけは電撃文庫とほぼ同数なんですが、結果はこのとおり。
最近ランクインさせる作品が増えてきたと思いますが、それでも1位の電撃に比較すれば、まだまだということです。
ただ、これからのがんばり次第では2番手勢力としての地位も何とかなるかもしれません。
逆に今回いつも以上に元気が無かったのが富士見ファンタジア。
とうとうMFに抜かれました。
そして、最近4番手が定位置になりつつある角川ビーンズ。
彩雲国を筆頭にある程度の人気作品をそろえているのが強みですが、これ以上にも以下にもならないんですよね。
今はまだいいですが、彩雲国もマのつくシリーズも少年陰陽師もいつかはかげりがくるから、そろそろ体力温存しておかないと、あっというまに堕ちますよ。


では、これを売り上げにしてみましょう。

電撃のさらなる圧倒ぶりが伺えます。
ちなみに、先に書いたとおり、2010年代1四半期のラノベは約230万部で、今回電撃は110万部程度あります。
およそ半分が電撃文庫ということになります。
そして売り上げで2番手に来たのはMFではなく、ファミ通文庫になりました。
なんとも意外な結果ですが、今回ファミ通文庫は約37万部となってます。
しかし、そのうち36万部は全部バカテスです。
バカテス以外でランクインした作品数はわずか1作品。
なんともアンバランスすぎですね。
しかも、今回結構早いうちに10000部割れした文庫本が売れてない週もいくつかありましたが、それでもファミ通文庫はバカテス以外が振るわない状況です。
素直には喜べないかな。
それから、ソフトバンクGA文庫・・・今回はランクイン作品無しでした。


2010年第1四半期ラノベ総合ランキング
それでは、2010年第1四半期のラノベ75作品のランキングです。
まずは一挙に75位⇒21位まで

今回は21位で30000部を超えてます。
では続けて20位⇒11位

20位(53) 少年陰陽師 千尋の渦を押し流せ (角川ビーンズ文庫)/31827部
19位(52) アスラクライン〈14〉The Lost Files (電撃文庫)/31945部
18位(50) デュラララ!!×5 (電撃文庫)/33218部
17位(49) れでぃ×ばと!〈11〉 (電撃文庫)/33665部
16位(46) メグとセロン〈5〉ラリー・ヘップバーンの罠 (電撃文庫 し 8-31)/40776部
15位(45) 後はマのつく石の壁! (角川ビーンズ文庫)/40786部
14位(43) 僕は友達が少ない 3 (MF文庫J)/43215部
13位(38) 狼と香辛料〈14〉 (電撃文庫)/56270部
12位(37) バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)/59492部
11位(31) 俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈5〉 (電撃文庫)/68592部

今回は60000部超えてもBEST10に入れません。
と言う事は上位10作品は結構売れていると言う事になりますね。
果たしてどんな作品が上位10作品となっているのか?
それでは上位10作品です。

10位(29) 75067部

9位(26) 78795部

8位(24) 80984部

7位(21) 91804部

バカとテストと召喚獣7 (ファミ通文庫 い 3-1-9)

バカとテストと召喚獣7 (ファミ通文庫 い 3-1-9)

6位(20) 92149部

5位(18) 96590部

彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女 (角川ビーンズ文庫)

彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女 (角川ビーンズ文庫)

4位(17) 117713部

3位(16) 145331部

デュラララ!! (電撃文庫)

デュラララ!! (電撃文庫)

2位(15) 149745部

1位(14) 152523部

バカとテストと召喚獣7.5 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣7.5 (ファミ通文庫)

2010年第1四半期の一番はバカとテストと召喚獣7.5 (ファミ通文庫)でした。
とにかく、この2010年始まってからのバカテスの勢いは凄かったです。
バカテスは新刊連続ランクイン5週連続と言う新記録を打ち立てており、累計15万部はとてつもなく凄いです。
それから『とある魔術の禁書目録20』ですが、バカテスにわずかに及ばす・・・。
しかし、この作品一週間だけの売り上げ11万部超えという、最高週間売り上げ記録を持っています。
さらに凄いのは3位に這いよったww『デュラララ!』そして、4位には同じく2巻。
TOP10のうち4作品がデュラララ!シリーズとなってます。
デュラララ!は最新刊の7巻を除いて、2009年より前に刊行されており、アニメ効果でバカテスと一緒に1巻から順番に売れている現象を巻き起こしました。
しかも、これは2010年1月〜3月の売り上げですので、これより前に売り上げたぶんは含んでいません。
ちなみに今回の集計だけで、デュラララ!!1巻〜7巻の累計は約50万部になります。
あれ?さっき電撃の売り上げが110万部くらいと書いたから、今回の電撃文庫の約半分は『デュラララ!』なのか・・・
これは電撃が凄いのか、デュラララ!をたたえるべきなのか、どっちだろう。
ちなみに、デュラララ!1巻と2巻は2月8日付のランクに登場して以降、4月12日付のランキングまで10週間連続でランクインしてます。
ラノベとしては最高記録です。
なお、両作品とも第2四半期に入る4月19日付のランクにも登場しているので、すでに記録は11週間連続に伸ばしております。
一体何処まで伸ばすのでしょうかね。
1巻はこの集計期間中では14万部でしたが、実際には累計18万部を超えており、このままなら累計20万部も夢ではないです。
ところで、気になったのですが、1巻と2巻はかなりに売れているのですが、3巻以降が最近失速気味です。
いまだに1巻2巻が売れているのに、3巻以降がパットしないのはなぜ?
2巻で見切りをつけられたのか・・・
しかし、それでもこれだけ売れていれば、3巻以降もそれなりにくると思うのですけどね。
2巻読了者が3巻以降に手を出し始めるのがこれからだとすると、デュラララ!はもう一波乱ありそうな感じもします。


今回は11位と順位としてはかなり後ろの『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』ですが、部数では70000部近く売り上げてます。
着実に伸ばしていると思います。
そして今まで名前を聴かなかった平坂読先生の『僕は友達が少ない』が3巻にして14位に食い込む大健闘。
シリーズとしても、作家としても大躍進振りです。
MF文庫Jの新たな売れ線とけん引役の一角を担うようになるのか見ものです。


今回はデュラララ!、バカテスのアニメ効果副次売り上げがありましたが、わずか3ヶ月と言う期間に売れたと言う事で考えると、全体的に相当売れたと思います。
このあたり、もう少しまとめて見れたらと思います。
次は第2四半期となりますので、7月下旬だと思います。
なお、2010年は上半期のまとめはやらないかもしれません。
それでは、今回はこの辺で・・・。