マンガ『鉄娘な3姉妹』1

鉄娘な3姉妹 (サンデーGXコミックス)

鉄娘な3姉妹 (サンデーGXコミックス)

なかなか出ない鉄道趣味全開の漫画や小説ですが、これは著者松山せいじ氏の趣味全開で表わされている珍しい漫画。
なので、エイケン時代から萌えを意識して読んできた人も付いていけないかもしれないし、若干ながら鉄道マニア的な知識が必要かもしれません。
さて、今回手に取ったのは近いうち3巻が出るということで、じゃぁエイケン時代にチャンピオン読者だったので、松山せいじの作品を読んでみるかということです。
エイケン以外をあまり知りませんが、あのころからずいぶんと絵柄が変わったなぁというのが第1印象でした。
線がハッキリしていて、キャラの描き方が丁寧になってます。
今の絵柄は結構好みです。
今回取り上げたのは、いすみ鉄道小湊鉄道ムーミン鶴見線東海道山陽新幹線に九州最後のブルートレインとなった『はやぶさ・富士』が2回ww


はやぶさ・富士』は半世紀以上も使われてきた伝統の名前ですが、元々はこの列車は2つでした。
九州ブルトレは相次ぐ減便に統合、そして廃止を経過して漫画に登場する『はやぶさ・富士』だけとなってしまいました。
この漫画ひととおり読みましたが、先述のとおり松山せいじ氏がマニアとい言うこともさておき、かなり思い入れがあるなぁということは読んでわかりました。
マニアでない人が、この作品を読んで松山せいじ氏の思い入れが分かるかどうかは何とも言えませんが、鉄道マニアの私には十分に伝わりました。
私も、『はやぶさ・富士』になる前の『はやぶさ』単独時代に乗ったことがあります。
東京発車が18時ころでホームにずらっと並ぶサラリーマンを横目に走り出すこの列車の何とも違和感というか、ノスタルジックな雰囲気が良かったです。
当時はまだ食堂車も健在で、とてもまずい洋食スパゲティを食った記憶がありますww
今となってはいい思い出ですね。
また、私が利用したころはまだ熊本どまりではなく、西鹿児島(現在の鹿児島中央)行きで、その走行時間は約23時間。
東京を18時ころに発車して、鹿児島に翌日の17時ころに到着するんですね。
ハッキリ言って飛行機の方が早く着きますww
そしてこの長い時間ですが、大阪付近で一度東京行きの『はやぶさ』とすれ違いをした後、鹿児島手前で東京行きの『はやぶさ』ともう一度すれ違うんです。
そんなある意味貴重な列車でしたが、惜しまれつつ2009年3月に廃止となり、東京から九州に行く在来線経由の列車はすべて無くなりました。
このマンガを経てあのころの思い出に浸ることができるとは思ってもみませんでしたが、マニアにも一般にも楽しめるテツ漫画ではないでしょうか?


総合評価:★★★★


鉄道マニアでない人のために、1巻の専門的な部分の解説を設けてみました。

マンガ『鉄娘な3姉妹』01についての解説