『レンタルマギカ 白の魔法使い』

二人の少年がベッドの上で絡み合っていた。
『イ、イツキ・・・』
『フィン・・・さん?!』
『イツキ、僕達二人の妖精眼の本当のつながりというのを教えてあげるね。』
そのままフィンはイツキを押し倒す。
それと同時に、フィンの舌先がイツキの首筋に優しく触れたとき・・・
『あっ・・・』
イツキの口から無意識に声が漏れる。




『クロエさん?』
赤髪の少女は自分の右肩をやさしく叩かれた感触と名前を呼ばれた事に気がつき、あわてて筆を下ろしノートを閉じた。
『イ、イツキ様!いいいいいいい一体何のご、御用〜〜〜〜でしょうか?』
『食事の用意が出来たので呼びに来たんだけど、何か夢中になって気がつかなかったみたいでしたね。もしかしたら、声を掛けてはまずかったですか?』
『いいいいいえぇ、けっしてそそそ〜〜〜んな琴はございませんんですわ!!おほほほ』
『ク、クロエさん?!声が裏返っているし、言葉使いもなんいか変ですよ?』
『だ、大丈夫です!私はいつものとおりです。決して"び〜〜える"なんか好きじゃないし、腐ってもいません』
『そ、そうですか、ならばいいのですが。食事が冷めてしまいますので、早めに来てください』
イツキはないも疑いもせず、クロエの間借りしている客間から出て行った。
このときばかりは、イツキの鈍さに救われたという想いを、いつも以上に感じるクロエだった。


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上記ストーリー・・・信じないでくださいww


前回まさかのイレギュラー行動から、銀の騎士団との友好契約を取り付けたイツキ。
今回はそれ以上にまさかの行動に出る。
その内容は穂波も猫屋敷もダリウスもそして『螺旋なる蛇』も考えもしない事。
さらにイツキのしでかしたことは、協会、螺旋なる蛇をも巻き込み、それぞれの思惑と利益と目的遂行のために入り乱れる。
こんな状態で繰り広げられる、途方もない魔術合戦は今以上に過酷でシビア。
だが、さらに上を行く『螺旋なる蛇』の思惑。
それをあざ笑うかのようなダリウスの思惑。
2重3重の罠や仕掛けをお互い繰り広げ、そして二転三転する形勢。


この状況を全ての見込みそれを制するのは一体誰かという、なんともドキドキな展開。
そしてイツキとフィンの妖精眼のつながりにドキドキな展開!!ww


今回もイツキはある意味凄かった。
物語は、影崎が、ダリウスが『螺旋なる蛇』がホナミが、展開が目移りがちになり、それに振り回されるイツキたちアストラルの面々。
そこで繰りひろげるイツキの手段とは?がポイントかな。
これは最後まで、きっちり読まないといけませんね。


しかし、眼帯取れてあんな大人っぽい姿になっても、イツキはやっぱりイツキであるということが、一番のポイントかもしれない。
凄いのか凄くないのか分からない、それが伊庭いつきという少年であり、だからこそ出きるイツキの戦いは今回も健在です。
しかし、それを魅せる文章を書く、作家三田誠は活字を使う魔法使いなのかもしれません。


総合評価:★★★★☆



そうそう、クロエは腐女子決定ねww