2010年第2四半期(4月〜6月)のラノベの売り上げまとめ

今回は2010年1月18日〜2010年4月8日付けのオリコンランキングに載った文庫本の売り上げから、ライトノベルのまとめをしてみました。


第2四半期の文庫本総合記録
2010年4月〜6月においてオリコンに載ったライトノベルに関するデータです。
オリコンランキング2010年4月19日〜2010年7月12日のランキングは全部で13週間。
毎週30作品が発表されていますので、13×30=390で、延べ390冊の作品がランキングの登場することになりますが、2週連続クランクインとかありますので、この期間中にランキングに実際に登場した作品数は変わります。
実際にランキングに乗った文庫本の作品総数は174作品となってます。
そのうちライトノベル80作品になり、割合にするとなんと約45.7%になり約半数になります。
これを売り上げ部数にしますと、文庫本全部で6,817,635部となり、そのうちライトノベル1,695,352部となります。
割合にすると約25%となります。
第1四半期と比較します。

ランクインした作品数:145作品⇒175作品(30作品増)
文庫本全体の売上:7,267,890部⇒6,817,635部(450,255部減)
ラノベの部数:2,370,193部⇒1,695,352部(674,841部減)

この第2四半期の落ち込みが激しいことが分かります。
特に5月が非常に低迷してまして、7000部売れれば30位以内にランクインという状況が続いております。
さらに、文庫本全体よりもラノベの方が部数落ち込みが大きく、さらに発行部数が元々多くないので、文庫本全体に占める割合も、33%⇒25%と1/3から1/4にまで落ち込みました。
さらにラノベ自身のランクイン作品数は75作品⇒80作品と増えていますので、1作品あたりの平均売り上げがまた下がったということになります。


2010年第1四半期のラノベに関する記録
恒例のレーベル別のランクイン作品数。

電撃文庫の勢いが止まりません。
ラノベの売り上げがおちたと書きましたが、電撃文庫は第1四半期25作品から今回30作品に増加させています。
3カ月の集計ですから、電撃文庫は毎月平均10作品をランクインさせている結果になります。
しかし、それ以上に頑張ったのが2位に付けた富士見ファンタジア文庫
第1四半期は10作品すら超えられなくて、MF文庫Jに抜かれるという事態に陥りましたが、今回は頑張って15作品をランクインさせています。
逆に前回2位と絶好調だったMF文庫Jは今回下がって8作品。
そして、今回富士見ファンタジアと並んで元気だったのは、角川スニーカー文庫でしょう。
7作品のランクインは、いままでの角川スニーカーと比較すれば大健闘でしょう。
久しぶりに元気な角川スニーカーを見ました。


では、これを売り上げにしてみましょう。

電撃文庫は第1四半期より落ち込みました。
文庫本全体の売上落ち込みと、ラノベの売り上げ落ち込みはここにも影響してました。
第1四半期は25作品で100万部を越えてましたが、今回は30作品で100万部超えられませんでした。
第2四半期の電撃文庫は約88万部です。
MF文庫Jも作品数低下がそのまま売り上げ低下になっています。
今回増えたのは富士見ファンタジアと角川スニーカー文庫

富士見ファンタジア文庫:約20万部⇒約30万部
角川スニーカー文庫:約3万部⇒約9万部

この2つのレーベル以外は、第1四半期でランクイン作品が無かったGA文庫が上昇傾向で、他のレーベルはすべて減少です。
特にファミ通文庫は今回4万部ですが、バカテスブームが去ったらこの部数ですか。
前回37万部⇒4万部は減少しすぎのような気も・・・。
いかにバカテス頼みだったかがよくわかる結果となってます。
角川ビーンズも彩雲国が今回なかったので、大幅に下がっています。
約20万部⇒約10万部に減少してますが、彩雲国がなくてもこれだけは稼げる作品がまだあるだけ、ファミ通文庫よりは状態はいいということでしょう。
結果としては電撃の圧勝なんですが、第1四半期の電撃はデュラララブーム、第2四半期も若干のデュラララブームが加味されています。
ソフトバンクGA文庫ですが、この第2四半期で2作品ランクインさせて今季初登場です。
0部⇒2万部弱ですが、元々少なかったことと、今後はニャル子さんのアニメ化に続いて、期待の新人がたくさん攻勢をかけますので、少し上向きではないでしょうか?


2010年第1四半期ラノベ総合ランキング
それでは、2010年第2四半期のラノベ80作品のランキングです。
まずは一挙に80位⇒21位まで

今回は21位で20000部ちょっとという、文庫本低迷を象徴するかのような部数です。
では続けて20位⇒11位

20位(61) GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン (3)上 (電撃文庫)/24003部
19位(60) ロウきゅーぶ!〈5〉 (電撃文庫)/24334部
18位(59) パパのいうことを聞きなさい! 3 (スーパーダッシュ文庫)/24471部
17位(58) 聖剣の刀鍛冶<9>(MF文庫J)/24901部
16位(54) IS <インフィニット・ストラトス> 5 (MF文庫J)/26286部
15位(50) 少年陰陽師 御厳の調べに舞い踊れ (角川ビーンズ文庫)/28570部
14位(49) 俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 (電撃文庫)/29443部
13位(48) ヘヴィーオブジェクト 採用戦争 (電撃文庫)/29867部
12位(44) デュラララ!!×2 (電撃文庫)/31670部
11位(40) “文学少女”と恋する挿話集3 (ファミ通文庫)/36492部

第1四半期の11位は『俺の妹がこんなに可愛いわけがない5』で68000部だったんですけど、ずいぶんと敷居が低くなりましたね。
つまり40000部売り上げられればTOP10に入れます。


それでは上位10作品です。

10位(38) 39140部

彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女 (角川ビーンズ文庫)

彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女 (角川ビーンズ文庫)

9位(31) 48556部

アクセル・ワールド〈5〉星影の浮き橋 (電撃文庫)

アクセル・ワールド〈5〉星影の浮き橋 (電撃文庫)

8位(28) 58235部

7位(27) 60035部

6位(24) 67319部

5位(20) 74471部

灼眼のシャナ〈20〉 (電撃文庫)

灼眼のシャナ〈20〉 (電撃文庫)

4位(19) 78391部

デュラララ!! (電撃文庫)

デュラララ!! (電撃文庫)

3位(18) 79905部

2位(17) 80988部

1位(7) 130804部

デュラララ!!×8 (電撃文庫)

デュラララ!!×8 (電撃文庫)

2010年第2四半期の1位はデュラララ!!×8 (電撃文庫)でした。
丁度アニメ終盤に出ましたが、いい期間に刊行したなというのが率直な感想です。
今回は全体的に売り上げが少なく、1位の作品だけが累計10万部突破でした。
これ以外に目を向けると、川原礫先生の大躍進ぶりと安定した売り上げが目につくこと。
意外にもまだまだ勢いは衰えていなかった『碧陽学園生徒会議事録生徒会の一存シリーズ』。
ますますパワーアップして、今絶好調の『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』と言ったところが目立ちます。


それ以外では『パパの言うことをききなさい』『ロウきゅーぶ』あたりも伸ばしてきています。
これらが今後どこまで伸ばしてくるかですね。


次は第3四半期となりますので、11月中旬だと思います。
それでは、今回はこの辺で・・・。