マンガ『キミとボクをつなぐもの』

朝陽は変な夢を見ることが多かった。
それは水の中でおぼれる夢。
そして、そんな朝陽のクラスメイト浅川は不思議な美少女。
クラスでは誰とも話すことなく、一人だ他もくもくと浮いているのだが、ある事がキッカケで朝陽と話すようになる。


『坊ちゃま、懐かしゅうございます』
『え?』


彼女の前世の記憶が戻り、朝陽に衝撃の事実を述べる。
朝陽の前世はお金持ちの坊ちゃまで、彼女の前世はその坊ちゃまに仕えていた爺やだったのこと。
そして朝陽の前世は家を飛び出し、駆け落ちする最中に足を滑らせて水の中にオチでおぼれて死んだということ。
こうして、前世でつながったもの同志が、現世で一体どうなるのか。
朝陽と浅川の不思議な関係のものがたり。


まんがタイムきらら三者三葉を連載している、荒井チェリー氏の中編ストーリーです。
元々4コマ短編主体のマンガ家さんですので、ちょっと苦慮している雰囲気がありますが、よく出来たラブコメであると思います。
既に刊行から2年以上経ってますが、悪くはありませんね。
ノリはムリにコメディタッチでもなく、かといって変にシリアスでもない。
どこか三者三葉を思い起こさせる雰囲気があります。
長さも1冊できちんと完結していますので、じっくり読むといいと思います。


このあと荒井チェリー氏は三者三葉をやりながら、たまに中編ストーリー物をやる事になるのですが、そちらも読んでみたいという興味を書き立てられました。


総合評価:★★★☆