お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ3

奇抜なタイトルから始まったこの作品も、3冊目に突入。


タイトルで奇を狙った割りに普通のハーレム系ラブコメだった本作品。
まぁ、ほかのハーレム系ラノベと違うのは、キャラ描写がひじょうに丁寧なところかな。
この3巻でも妹含む4人のヒロインにたいし、主人公も丁寧に接しています。
物語自身もヒロインに均等にページを割いていると思います。
いきなりのご都合な急展開や、え?どうしてと思うような展開はないですね。
そういった点ではこのシリーズ好感が持てます。


この3巻では、2巻最後で兄妹の住む旧学生寮に3人のヒロインズが引っ越してくるところで終わりましたが、今回は純粋にその続き。
なかなか読めない性欲会長に、ドSで相手をなじる無表情お嬢様に、やたら理屈立てて正論をぶちかますロリ親友の性急ではないが、じわりじわりとかまされるボディーブローに兄と妹の生活の変化が訪れます。
その筋道が上手にやり取りされています。
しかしながら、3巻まで来てどうもしっくりこないところも。
物語そのものに強弱というのがあまりないんですね。
今のところ、これといって平穏で平坦な展開。
まぁ、主人公が「これはそういう物語」と釘をさしていますが、昨今の展開事情からしてこの方面で終わり?
仮に強弱なくとも、この物語そのものがどっちに進むのか読めなくなってきた。
ここまで、あまりにも平坦すぎる展開です。
そろそろ、最初の波乱がほしいかなと思うのは、私以外にもいるかと思います。


総合評価:★★☆