魔王なあの娘と村人A

ファンタジーな能力を有する生徒を育てる学校で、村人程度のNPC的扱いな主人公。
そんなどこにでもいるような村人扱いの主人公と、同じクラスになってしまった魔王に目をつけられた。
さらには幼馴染の勇者まで巻き込んだどたばた劇。


魔王と勇者、よくありがちな二人ですが、この物語の主人公はその二人に挟まれた村人A。
主人公が常識人で(一般人)かつお節介な性格なため、個性的な人間といえど見捨てたりできなかったところから、魔王に接することが多くなり、やがては舞おうと村人の奇妙な関係になってしまいます。


魔王が人類を滅ぼそうと画策するも、勇者がそれを防ぐために妨害するというのはお約束だが、その規模はかなり小規模。
それは学校で個性豊かな連中が勇者とか魔王とかのスキルがあるだけで、絶対的な力を持っているわけではない。
彼らがその力を発揮するのは、いわゆる異世界でそれこそファンタジーの世界。
だからといって、異世界にいって壮絶なバトルをするのかというと、そうではない。
要するに、変な・・・というより、この作品ではあえて個性的な人間が存在する学校で、一般人たる主人公と接しながら、どたばた劇を演じる学園ラブコメ?だったりします。


勇者がどうのとか、魔王がどうのとかありますが、ただ単なる個性的な人間なだけで、一般人である主人公との絡み方が個性というもので価値観の違いが見えてくる。


昨今多い学園ラブコメの中では比較的安定した面白さではないかと思います。
ただ、物語の方向性は主人公と魔王との恋愛なのか、それとも異世界に行ったりするのか?
そういった方向性という点ではわからないところが大きい。
わざとなのか、何も考えていないのか?
今後がどう転ぶかわからないので、今後しだいでまたいろいろ評価が分かれそうです。
今回は第1巻として世界背景と人物の背後関係の説明に徹した感じがした第1巻でした。


評価:★★★