魔弾の王と戦姫5

前回、圧倒的な軍勢を打ち破り、名実ともに第3の勢力となったティグルの軍勢。
その顔ぶれはまさに寄せ集めというにふさわしい。
そんな寄せ集めを取りまとめるようになったティグルは、いよいよテナルディエ候との決着をつけるべく西進することになる。


第1巻で負け戦に参加し挙句の果てに敵に捕まって捕虜となったところから始まったティグルの戦いも、これで大詰めです。
そしてこの5巻から内乱が収まりそうなブリューヌ王国とは別に、なぞの意味ある化け物たちが徘徊するようになります。
この内乱が収まってもティグルの戦いは終わりということではないということですね。
物語的にはまず、テルナディエとの決着と、成り行きで保護した王子ならぬ王女。
彼女の即位がメイン。
そして、川口士作品ではあまり見られなかったハーレム傾向気味な演出もチラッとお目見え。
この5巻はまさに物語のクライマックスで集大成ですね。
1巻から読んできて、最後にこの5巻を読んで面白かったと思えることは間違いないかと。
そして、物語はこれで終わらず、ティグルの新たな旅と戦いが始まる模様。
ティグルにとってはまだまだ戦いは避けられそうにありません。


とりあえずひと段落着いたこのシリーズ、大きな変化の前に一度区切りがついたことで、これからの新たな展開も期待できる一冊でした。