覇剣の皇姫アルティーナ

覇剣の皇姫アルティーナ (ファミ通文庫)

覇剣の皇姫アルティーナ (ファミ通文庫)

剣もやりも馬術でさえてんでだめな文官軍人レジス。
彼の唯一の特徴は暇な時間を読書に費やすこと、さらに加えると本のために私財を費やすほど。
そんな彼は、とある戦いで後ろ盾になっていた有力貴族を失い、責任を負う形で辺境の国境戦線に左遷されてきた。
そこで彼は自分の運命を変える人物と出会うことになる。
レジスは軍師としての才覚を今後いかんなく発揮し、やがて運命の出会いとなる人物を導くことになるのか否か。



学園物が最近多いなと思っていたのだが、この戦略ファンタジーってのもよく思えば結構あるじゃんと思った。
でも、キャラ配置とバトル重視の作品と違い、こういった戦略ファンタジーは練られた世界観も非常に重要。
この作品「覇剣の皇姫アルティーナ」はそこら辺がしっかりしている。
その上、読みやすくなかなかにのめりこみやすい。
なにがよかったのか、ふと思ったが非戦闘時におけるキャラ描写が重要だということ。
レジスを中心にキャラの表情や性格kが豊かに描かれていて、会話がはずんでいるのが非常にいい。
そういった非戦闘時の描写があるからこそ、いざ戦略戦になった場合の掛け合いが生きてくるんですね。


最近、戦略ファンタジーも増えているこの頃ですが、この作品は安心して読める良作です。