ここ最近の鉄道関連NEWS

常磐線EF510が故障で立ち往生
この記事を見て思った。

常磐線快速、上野―土浦間で上下線運転見合わせ(朝日新聞社)

2010年1月14日に起きた出来事らしい。
記事の内容で『取手―藤代間で、電気機関車が突然動けなくなった』と書いてあります。
『取手-藤代・・・まさか?』
と思って、いろいろ鉄道系の個人ブログを巡回すると、出てくる出てくるこの関連の日記。
私の予感は当たってました。
まさかのデッドセクション中での車上切換試運転中の故障による停車。
よりにもよってデッドセクション上かよww
明らかにJR側と機関車メーカー側の失態。
私は笑って済ませられるが、迷惑被った常磐線利用者はたまったものじゃないな。


ところで、ここには鉄道に詳しくない人も大勢きますので、デッドセクションとはなにか、わからない人も多いと思います。
ということでデッドセクションの説明をしないといけません。
日本の鉄道は一般的に直流電化と交流電化があります。
『なぜ直流・交流があるの?』という説明は省くとして、常磐線の取手より仙台方面は交流20kV50Hz、取手より東京方面は直流1500Vで架線が張ってあります。
ということなので、取手-藤代の間で電車は直流⇒交流、交流⇒直流と切り替えをしないといけません。
その直流と交流の切り替える間に電気の流れていない区間を設けています。
電気が流れている区間を起電といいますが、流れていない場合『死電』となります。
この電気の流れていない区間デッドセクション(死電区間)呼びます。
ここを通る電車はこのデッドセクション通過中に電気を切り替えるようにしています。
当然電気がないのでこの区間は電車は電気の供給を受けられませんが、ここに入るまでスピードを出しておきこの区間だけ惰性走行をします。
この区間を通ったことがある人は、一瞬電気が消えることを経験していると思います。
それはこのためなんですね。
今回の電気機関車の故障は取手⇒藤代に向かう方向だったようですので、直流⇒交流の切り替え中だった模様です。

まず、電車がデッドセクションに入るまで、直流電気の供給を受けて走ります。

デッドセクションに入り、一度電気を切ります。
それと同時に交流電気を受けるように切り替えをします。

交流電気の区間に入って交流で稼働させます。
簡単ですが、こんな感じで切り替えています。
見てもらうとわかりますが、ここを通過できるのは直流、交流両方の走行機器を搭載している車両だけです。
常磐線には取手までの快速電車もありますが、あれはE231系という直流電車を使用しているので、このデッドセクションを通過できません。
それで、取手止なのです。


そして、今回起きた故障はJRの新型電気機関車の試運転中のこと。

EF510形電気機関車(JR貨物)

リンク先のWikiJR貨物の赤い電気機関車でしたが、JR東日本EF510はこれと同型機で青く塗られています。

このようにデッドセクション上で止まってしまったようです。


ちなみにJR東日本はこの機関車を導入すると発表した際に

『新型電気機関車は最新の設備を搭載し、故障に強い機関車です』

などと言ってますがwwww
まさかの故障で、およそ2時間常磐線を不通にしました。


どこかのブログで書いてありましたが、『機関車故障で常磐線不通。JR、機関車メーカーも機関車同様真っ青』なんてね。