ちょっと調子が悪いです

実はここ数日体調が優れません。
今日も会社を早めに退社。
疲れがたまっていたのか、今まで寝てました。
さすがに厳しいので、このあとまた寝ます。
もしかしたら、数日縮小更新気味かもしれません。
あと、コメント返信かなり遅れ気味です・・・・・


ところで、JR西日本が東日本震災の関係で4月からの減便を決定しました。
対象となるエリアはJR西日本のほぼ全区間です。
まさか、被災地から離れたJR西日本で減便をするとは思ってもいませんでした。
一番多いところでは、時間帯によっては半分以下に本数が減るそうです。
理由はJR西日本の電車の交換部品を、福島県の浪岡と言うところから調達しているようで、この浪岡は福島原発の30km圏内です。
おまけに地震があった際に被災もしているため、部品入手が困難になったのが理由。


今回の問題一言で書くならば、2点の問題が大きくのしかかっていると思います。
ひとつはJR西日本という会社そのものの体質。
JR西日本はお金がいっぱい入ってきても、使うために出て行く金もとても多い事が挙げられます。
国鉄からJR西日本になった際に、国鉄時代に作られた車輌を非常に多く受け取りましたが、この貧乏体質でこれらの車輌を新車に置き換えるための資金の捻出が難しいのですね。
JR化の際に国鉄車輌数の多さではJR東日本の方が圧倒的に多かったのですが、すでに209系から発展したJR東日本の新生通勤車輌に交換が急ピッチで進んでおり、103系は既に引退。
そして、201系も風前の灯で203系も全車輌引退決定済み。
ここ数年以内には、首都圏では205系にも手を出そうかと思っているくらいに、車輌の置き換えが急ピッチで進んでいます。
しかしながら、JR西日本では103系がいまだ現役で、201系にいたっては大阪環状線の主力電車としていまだ活躍中という余りにも東西で電車の事情が違いすぎます。
これも、JR西日本と東日本の収益体質に差がありすぎるところから来ています。
今回はこの国鉄車輌を主とした、最新の車輌軍ではない車輌の部品が調達できなくなりました。
したがって、対象車輌が余りにも多すぎるJR西日本にとっては致命的とも言える事態になりました。
他の会社でもあるでしょうが、JR西日本ほどたくさんの対象車輌を持っている会社はそうはないでしょう。


もうひとつが日本と言う国の不況
日本全体の先が見えない景気後退はJR西日本に限らず、ほぼ全ての企業にある条件を強いています。
それは効率化です。
本来ならば、こういった部品と言うのはいざと言うときのために、複数の会社で作らせて仕入れる事が多いのです。
しかし現実はそんなことはなく、部品調達は1社に限定し、在庫は持たない。
これが今の日本のほとんどの企業の常識になっています。
要するに、安定供給ありきなんですね。
こういった状態が一番効率がよく、且つ収益体質改善につながります・・・というより、こういったところでスリム化しないと今の日本企業はやっていけないのです。
ですから、その安定供給がストップしたらどうなるか?
つまりは今回のJR西日本みたいなことになると言う事です。


その結果

他の会社で作らせる・・・作っているところがないからものがない。
作ってもらえるところを探す・・・安定供給がストップしてから始める

悪循環です。
いちおう、作れそうな会社はあるようですが、状況が好転するとは思えませんね。
そして、私は本業で痛い目にあいましたが、こういった構成構造部品と言うのは他の会社に同じものを作らせればいいと言うわけではないのです。
ここはあまり一般の方は知らないと思いますが、こういった部品は4M*1において条件が変わったら必ず受け入れ検査と工程監査が必要です。
他の企業に作らせたら4M全ての変更です。
その場合、少なくとも部品の耐久試験(加速でいい)は必要でしょう。
耐久試験は5年交換部品でも最低半年はかかるもの。
これらを震災後からスタートしたということです。


在庫は持たないのが今の日本企業の主義ですが、JR西日本も少しは交換部品の在庫は持っているとは思います。
その在庫が切れるまでに、今回の部品がどれだけ入荷するかがポイント。
この期間が開けば開くほど、JR西日本では走れなくなる電車が増えていくと言う事です。


私の本業でも材料を宮城から調達しておりましたが、急遽西日本の会社から仕入れることになりました。
しかし、やはりそのままでは使ってはいけないので、私のところに材料の品質確認が回ってきています。
宮城の材料と遜色ないか調べないといけませんが、在庫が切れるのが5月中旬。
それまでに結果を出さないとえらい事に・・・


今回はJR西日本での出来事でしたが、多分大なり小なり、日本全国に既に広がっていると思います。

*1:人、機械、材料、方法の4つを4Mと言う